【F1】ニューウェイ氏は競業禁止条項破棄で来季移籍 レッドブルに退団ドミノ「他の幹部らも検討」=英報道

エイドリアン・ニューウェイ氏(ロイター)

F1レッドブルの〝天才マシンデザイナー〟エイドリアン・ニューウェイ最高技術責任者(65)が、弁護士を立ててチームと交渉し、競業禁止条項を破棄して来季からの移籍が可能となる公算が高まった。

「空力の鬼才」との異名を持つニューウェイ氏は、数々の名マシンを製作してF1界に旋風を巻き起こしてきた。レッドブルでも常勝軍団を築くも、クリスチャン・ホーナー代表のスキャンダルを巡ってチームに内紛が起き、退団を決断したとみられている。

ニューウェイ氏は2025年末までレッドブルとの契約が残っている上、契約に1年間の競業禁止条項が含まれているため、移籍する場合は早くても27年との観測が出ていた。しかし、ニューウェイ氏サイドは弁護士を立ててレッドブルと交渉し、この条項を破棄して来季からの移籍も認めさせることに成功したようだ。

英公共放送「BBC」は「ニューウェイの弁護士たちがレッドブルからの早期退団について交渉。レッドブルからの退団交渉を行い、25年初めから他のチームに自由に移籍できるようになる」と報道した。

「レッドブルの最高技術責任者としての契約は25年末までで、27年まで他のチームで仕事を始めることはできないとする12か月の競業禁止条項が含まれていると言われている。しかし、レッドブルとニューウェイに近い幹部によると、彼の弁護士は早期退団を確保しており、来年からは自由に仕事を始められるようになるという」とニューウェイ氏の主張をレッドブル側が飲み、晴れて来季から他チームでらつ腕を振るうことが可能になった。

「レッドブルとの契約を早期に終了することで、ニューウェイは26年型マシンの開発開始に間に合うようになる。これは重要なステップである」と大規模なルール改正が行われる26年に合わせて再始動することになる。

ニューウェイ氏の今後に見通しがついたことで、レッドブルでは〝退団ドミノ〟が起きそうだ。「ホーナー論争はレッドブルのチーム内にさらなる影響を与える可能性がある。関係者らによると、チームの他の幹部らも結論として退団を検討しているという」と同局は指摘。有能な人材がニューウェイ氏とともに退団する見込みで、常勝軍団はいよいよ崩壊危機だ。

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