派閥政治の問題点とは? 派閥があること自体は悪くない?

5月1日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」は共同通信企画委員の西野秀さんが、「派閥政治」が抱える問題点を解説した。

長野智子「私個人は、派閥自体は悪くないと思うんです。同じ考えの人が集まって勉強会をするという。ただシステムやお金、人事、そこら辺がゆがんでいるじゃないですか」

西野秀「人がたくさんいればいくつかのグループになる、というのはそんなものか、という気もするんです。Aという考え方があってBという考え方があって、ということで賛同する人が出てくる。組織として何を決める、というときにグループができるということはあると思う。組織が悪いんじゃなくて、今回の裏金の話は法律を守らず、ちゃんとしていない、順法性に欠けることが問題なんです」

リスナーからも「派閥有無の問題ではない。むしろ派閥間で切磋琢磨するほうがいいのではないかと思う。そもそもいまの自民党の政治家はお金の亡者になっていることが問題」「お金を私物化できないシステムをつくることが大事だと思う」というメールが届いた。

長野智子「(メールを受けて)そうですよ。企業・団体献金の禁止……」

西野「集めたものをちゃんとどこからもらって、いくらもらった、どう使った、ということをきちんと書かないといけない。でもやらない。国民の監視、人々に見てもらえるようにする、というのが政治資金規正法なんです。仮に改正しても、それを前提にした抜け穴を見つけて、やってしまうようなことが繰り返されるなら……。企業・団体献金を禁止するというのもひとつの手です。でも禁止した結果、パーティー収入、パーティーでお金を集める、ということをしているわけですよね。企業・団体献金の代わりにパーティー券を買ってもらう、みたいなことを行うとか」

長野「すり替えみたいなものですよね」

西野「法律ってそういう面があるじゃないですか。いたちごっこみたいな。そもそも守らなきゃいけないものはちゃんと守る。いったんそれを隠したりごまかしたりしたら、ちゃんと罰を受ける。そうしてスッキリさせたほうがいい。細かいことの改正を繰り返してもあまり意味がない。自民党の案の『確認書』なんていうのは噴飯ものですね」

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