ソフトバンク三森大貴 今季初安打含む3安打3打点「野球ができればそれでいいかな」骨折から1カ月弱での復活劇

2回2死二塁、三森は右前適時打を放つ(撮影・栗木一考)

◆ソフトバンク8―0楽天(30日、みずほペイペイドーム)

ソフトバンクの三森大貴内野手(25)が、2024年最初の快音から一気に波に乗った。2回2死二塁、右前に適時打を放った。これが今季初安打。「だいぶほっとした」とあんどの表情を見せた。すると4回には右前打、5回には右翼線2点二塁打と、もう2本追加し、3安打3打点の猛打賞と大暴れ。見事な復活劇を演出した。小久保裕紀監督は「そういうタイプでしょ。合うピッチャーにはとことん合うし」と納得の様子だった。

28日の西武戦の試合前練習時に右脇腹を痛めた牧原大成に代わり、同日に筑後から緊急収集された。連絡があった時はウエスタン・リーグの試合前練習をしていたが、車で向かって試合途中にドームに到着した。

2日に試合前のシートノックで右手人さし指を骨折。全治4週間の診断を受けていた。それでも約2週間後のウエスタン・リーグの試合に出場。思わぬ形ではあったが、1カ月もたたずに1軍の舞台に舞い戻ってきた。

今季初スタメンだった29日の西武戦は4打席で無安打。それでも「打撃の形は昨日も悪い感じはしなかった」と2度目のスタメン起用で結果を見せつけた。

とは言うものの、けが明けで万全の状態とは言えない。それでも三森は「早く戻りたいというか野球ができればそれでいいかなと思う。あまりけがが完治とかどうのこうのとか気にせずしっかりと打って守って走ってができればいいのかなと思って過ごしてきた」と野球への意欲を口にする。

「早く出たい気持ちはあったし、スタメンで出たい気持ちは持っていた。ここから出続けていけるようにやりたい」。静かなる闘志をふつふつと燃やし"軍師"として、7連勝するチームの勢いを加速させる。(大橋昂平)

© 株式会社西日本新聞社