栃木2遺体事件はまだ謎だらけ…「非通知で電話があり処理頼まれた」と〝指示役〟が供述

被害者宝島さんのお店があった上野の〝宝島ロード〟

栃木・那須町の河川敷で夫婦の焼けた遺体が見つかった事件で、死体損壊事件の指示役とみられる佐々木光容疑者が「4月初旬に知らない人物から突然、非通知で電話があり、『邪魔な連中を処理してほしい』と頼まれた。会ったことはない」と、上位の指示役が存在することを供述したことが1日、分かった。

佐々木容疑者は当初、誰かを脅すのかと思っていたが、途中から遺体の処理を頼まれたと分かり、平山綾拳容疑者に「指示を下ろした」という。佐々木容疑者のことを〝兄貴分〟と言っていた平山容疑者が職業不詳の姜光紀容疑者と元俳優の若山耀人容疑者に指示し、死体損壊を実行させた。この4人はいずれも宝島龍太郎さんと幸子さん夫婦と面識はないとみられる。

佐々木容疑者が上位の存在を明かし、それが本当ならば、上位の存在=指示役、佐々木容疑者=仲介役で実行役への指示役、平山容疑者=調達役でリクルート役、姜容疑者と若山容疑者=実行役という構図になる。

元警察関係者は「この事件で不思議なのは、死体処理グループがやることなすことズサンすぎる一方で、宝島夫婦を殺害現場となった東品川の空き家に誘い出した巧妙さです。殺害までは確実に行い、死体処理は失敗してもいいというシナリオに見えます。死体が翌日早々に見つかるほどズサンだったのはシナリオかもしれません。指示役と依頼者、もしくは黒幕は直接、連絡を取れません。もし指示役が逮捕されたらつながりがバレますから。死体が見つかったとニュースになることで依頼主に伝わります」と指摘する。

上位の指示役の存在、夫婦を殺害したのは誰か、依頼主の動機など、事件はまだまだ謎だらけだ。

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