千葉県船橋市/市立医療センター移転建替で実施設計公開、概算事業費は723億円に

千葉県船橋市は、移転建て替えする市立医療センターの実施設計を公開した。概算事業費は723億円を見込む。建設資材の高騰などを理由に、基本設計時から約14億円増額した。建設地は海老川上流地区土地区画整理事業区域内。病院棟は延べ5・3万平方メートル規模となる。工事の一般競争入札は今月中にも公告する見通し。工期は10月~2027年11月末。基本・実施設計は日建設計が手掛けた。
4月30日に公開した。概算事業費は723・2億円に上る。内訳は▽設計・工事監理委託料等=17・9億円▽工事費(付属施設を含む)=571・2億円▽医療機器等整備費=74・0億円▽移転費用=1・7億円▽用地取得費=58・4億円。基本設計時は709億円だった。
建設地は高根町372ほか(総敷地面積4万4674平方メートル)。現医療センターの南約1キロに位置する。同土地区整区域内に設ける予定の東葉高速鉄道東葉高速線の新駅北側に当たる。病院棟をはじめ、救急ステーションや院内保育所などを整備する。
主な建物の規模は、病院棟がS一部SRC造7階建て塔屋2階延べ5万3373平方メートル、エネルギーセンター棟がRC造3階建て塔屋1階延べ1332平方メートル、救急ステーションがS造2階建て延べ453平方メートルとなっている。病床数は493床。精神病棟(7床)稼働後は計500床となる。
将来の機能拡張を見越した増築スペースを確保。改修しやすい構造や設備計画にした。増築棟は既存棟とスムーズに連携できるよう、内部主動線をオープンエンドにする。
正面玄関は病院の南側に配置し、玄関前広場を設ける。病院棟の北東側にエネルギーセンター棟(RC造3階建て塔屋1階延べ1332平方メートルや医療ガス棟(RC造平屋59平方メートル)を配置し、サービス部門を集約する。病院棟の東側は立体駐車場を整備する。救急ステーションは駐車場棟よりさらに東に建設し、一般車両との交錯が少ない設計にした。
同センターの建て替えに当たり、市は3月8日に一般競争入札(総合評価方式、事前審査型)の実施要領を事前公表している。工事は年度内に着手する予定。開院は27年度を想定している。

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