【ガーデニング】秋までたくさんの花が次々と咲く「ペチュニア」の寄せ植え

カラフルな花の苗が店頭にたくさん出回るこの時期。長く楽しめて生活に彩りを与えてくれる寄せ植えを作ってみませんか? ここでは英国園芸研究家の吉谷桂子さんに、ペチュニアを主役とした寄せ植えを教えていただきました。

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【ペチュニア】とは?

●ナス科● 一年草・半耐寒性多年草

春から秋までたくさんの花が咲くペチュニア。耐暑性もありますが、美しく保つポイントがいくつかあります。元肥が十分に入った水はけのよい土に植える、大きめのコンテナを使用、日当たりと風通しのよい場所で栽培。ここまでが基本の仕込みで、その後は週に1回以上の薄い液肥で追肥、マメな花がら摘みと、マメな切り戻しがお約束!

ひとつの茎を切り戻せば1週間ほどで倍の茎が分岐します。「ざっくりと切り戻し」もよいのですが、株の中心から茎をすくようにマメに切り戻してもよいでしょう。

ペチュニアの寄せ植えは、複雑に詰め込まず、シンプルに植えるのがおすすめ。生育が旺盛で茎を早く広げる分、根も早く張るので、ひと夏で十分に根の広がる大きめのコンテナで、ゆったりとたっぷりの花を咲かせたほうが美しさが長もちするでしょう。

ペチュニアの寄せ植え① 白花の涼やかな表情を満喫できる組み合わせ

線と面の葉ものに花というシンプルな組み合わせで、涼しげな色彩にしています。

春から夏に向けて楽しむ寄せ植えは、見た目はすっきり、メンテナンスをラクにすることが基本です。このコンテナも丈夫な植物を使っているので、ペチュニアの花がら摘み以外はほとんど手間がかかりません。

ただし、ペチュニアは伸びたら半分ほどに剪定して枝をふやし、花が終わったら銅葉のベゴニアなどに植えかえ、葉ものはこのまま利用できます。

苗の配置図

A:ペチュニア
B:ディアネラ ‘リトルレブ’
C:ヒューケラ

バスケットの大きさ/直径28㎝、高さ16㎝

ペチュニアの寄せ植え② 同系色のコンテナで印象的な花色をより盛り上げて

‘サフィニア レッド’のみごとな花色を、同系色の小花と赤いバッグで盛り上げてみました。動きの出せるリーフをU字ピンで誘引して、こんもりするペチュニアを表情豊かに仕立てています。

ペチュニアは、雨に当たると花びらが傷むこともあるので、軽くて持ち運びやすいコンテナに植えると便利です。ここで使っているのはポリエチレン製バッグ。底にキリなどで排水用の穴を数カ所あけて、底に鉢底石を敷き詰めてから植えつけています。

苗の配置図

A:ペチュニア ‘サフィニア レッド’
B:バーベナ
C:ヘリクリサム・ペティオラレ
D:アイビー

コンテナの大きさ/30㎝×13㎝、高さ22㎝

撮影/川部米応

※この記事は『吉谷桂子のガーデニングワールド』吉谷桂子著(主婦の友社)、「園芸ガイド」2013年夏号(主婦の友社)の記事を、WEB用に再編集したものです。


監修者
英国園芸研究家 吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。英国暮らしの経験を生かしたガーデンライフを提案。「中之条ガーデンズ」「はままつフラワーパーク」など各地の庭を手がけ、また、ガーデニングプロダクトの企画、デザインも行っている。『花の楽しみ 育て方飾り方』(主婦の友社)など著書多数。

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