再送米、民間人保護計画ないラファ侵攻支持できず 国務長官イスラエル訪問

(誤字を修正しました)

Humeyra Pamuk

[エルサレム/アシュドッド(イスラエル)1日 ロイター] - イスラエルを訪問しているブリンケン米国務長官は1日、イスラエルが準備しているパレスチナ自治区ガザ南部ラファへの侵攻について、民間人の保護に向けた計画をまだ確認できていないとし、米国はこうした攻撃を支持できないと改めて表明した。

ブリンケン長官はネタニヤフ首相とエルサレムで約2時間半にわたりと会談。米国務省のマシュー・ミラー報道官によると、ブリンケン氏は人道支援物資の搬入が改善していると指摘し、この改善を加速し、持続させることの重要性を改めて強調した。

イスラエルは会談後、米国や国連の警告にもかかわらず、ラファ侵攻作戦を実行すると改めて表明。ブリンケン氏は記者団に対し「民間人が被害を受けないことを確実にする効果的な計画がなければ、ラファでの大規模な軍事作戦を支持できないし、支持する意向はない。民間人保護に向けた計画はまだ確認できていない」と述べた。

その上で「ラファでの大規模な軍事作戦以外に、イスラム組織ハマスの継続的な挑戦に対処する方法はある」とし、イスラエル当局と継続的に協議を行っていると語った。

イスラエル政府報道官は定例記者会見で、ハマスの残存部隊を壊滅させる決意に揺るぎはないとし「ラファに残っているハマス部隊の排除に全力を尽くしている。ブリンケン長官とその計画を共有した」と述べた。

ブリンケン長官は、今回のイスラエル訪問が人道支援に重点を置いたものであることを示すために、ガザ地区への人道支援物資の受け入れをこのほど開始した南部のアシュドッド港を訪問。人道支援物資の搬入拡大でここ数週間「意義ある進展」が見られたとし、こうした進展を加速し、持続する必要があると語った。

ブリンケン氏はまた、ハマスに対し戦闘休止案に合意するよう呼びかけた。

昨年10月のハマスによる奇襲攻撃を受け、ブリンケン氏が中東を歴訪するのは今回が7回目。今回の歴訪ではイスラエルが最終訪問地となる。

© ロイター