意見が対立する晴原(山下智久)と優吾(水上恒司)が吹雪の中、間一髪で仲間を救助<『ブルーモーメント』第2話完全版>

『ブルーモーメント』第2話あらすじ完全版

「まだ終わっていない。必ず助ける──」。

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二重遭難してしまった消防班責任者・佐竹尚人(音尾琢真)と要救助者・前田琢巳(久田悠貴)を必ず救うと誓ったSDM気象班統括責任者・晴原柑九朗(山下智久)。そして現場では消防班班員・園部優吾(水上恒司)が成す術なく立ち尽くしていた。

優吾は、配属初日に言われた「助けられない命がある。それを心に刻み、次の任務にあたり、また命を救うんだ」という佐竹の言葉を思い出し、撤退を決断した。

指揮車両で解析を続ける晴原のもとに優吾が戻ってくるが、吹雪がいつ収まるかはまだわからず救助ヘリを飛ばすことができない。

そんななか、前田の妻・明日香(山口まゆ)が佐竹の娘であることが判明。そして佐竹は、最初からそのことに気づいていたからこそ、危険な状況にもかかわらず無理な救助をしてしまったのだった。

優吾は新たな要救助者のもとへ

そんな状況のなか、新たに救助要請が発生してしまう。

優吾は佐竹たちの救助を断念し、新たな要救助者の元に向かおうとするが、晴原は優吾の諦めの早さに対し、疑問を投げかける。すると優吾は怒りをあらわにしつつ「救えない命より救える命に向き合う。命を救うことに取り憑かれて、自分は誤った判断はしない」と言い放った。

佐竹たちを助けてほしいと懇願する明日香を振り切る優吾。雲田彩(出口夏希)は、優吾の胸に手を当て「命を救ってきて下さい」と伝えた。その言葉を受け取り、優吾は新たな要救助者の元へ出動する。

その頃、特命担当大臣(防災担当)の園部肇一(舘ひろし)はマスコミ対応にあたっていた。危機管理の一環として総務大臣・立花藍(真矢ミキ)が二重遭難の情報をマスコミにリークしていたのだ。

現場についた優吾は、視界が遮られるほど強まる吹雪の中、要救助者を捜索。晴原は気象条件を基に無線で優吾を導く。

おおよその場所を予想して捜索するが、依然として見つからない。優吾は「追い詰められたとき、目を閉じ深呼吸して空を見る」と、佐竹からの過去の教えを実践。そして遂に、要救助者を発見した。

晴原が、佐竹たちを救える時間を導き出す!

ホテルのロビーでは「どうして夫だけが…」と明日香が思い詰めていた。そんな彼女にSDMメンバーの丸山ひかる(仁村紗和)は自身が災害遺児であることを明かし、「ただただ運が悪かった。残酷ですけど、それが唯一の答えです」と伝える。

その様子を見ていた彩は指揮車両に戻り、自分は役に立ちたいのに何も力がないことに対して悔しさをこぼす。晴原はそんな彩に対して「雲田がSDMにいる存在理由は何だ?」と聞いた。何も答えられない彩。

停電やアイスバーン、エレベーターに閉じ込められる新たな要救助者等、状況は悪化する一方。優吾たちが対応に向かおうとするなか、晴原は無線で優吾に指揮車両へ戻るよう指示する。

晴原は滑落ポイントで風が弱まる予測時間を見極め、佐竹たちを救える時間を解析により導いたのだ。

しかし優吾は、5年前に晴原の気象予測のミスで、晴原の婚約者でもあり、優吾のいとこ・園部灯(本田翼)を死なせてしまったこと、そして佐竹の教えでもある「命を懸けても、命は捨てない」というレスキューの使命を伝え、「今のままでは救助には行けない」と、晴原の意見に反対。

その言葉を受け、晴原は自身もヘリに同乗することを告げ、「レスキューの使命は俺が守り切る」という覚悟を伝える。

その覚悟を受け取った優吾は、晴原と共に救助へ向かった。

佐竹の呼吸が止まっている…!?

ヘリが佐竹たちの元へ到着すると、晴原の読み通り、吹雪が弱まった。

まずは前田の救出に成功し、続いて佐竹を救出しようとヘリから降りた優吾だったが、佐竹の呼吸が停止していることに気づく。ヘリに引き上げてからの蘇生では手遅れになってしまうが、救助に当てられるタイムリミットは1分弱。優吾は佐竹との日々を思い出し、必死に心肺蘇生を試みる。

「戻ってこい!」と佐竹の心臓を強く殴打したその時、佐竹が意識を取り戻す。急いでヘリに引き上げ間一髪のところで離脱に成功した。

その夜、研究所に戻った晴原と彩。彩は晴原に「私、力をつけます。気象のこと全力で勉強して詳しくなる、誰かの命を救うために。それがSDMにいる存在理由です」と伝えた。

そして屋上で風にあたる晴原に、彩が灯について尋ねる。灯が5年前の関東南部豪雨で亡くなったこと、そして自身を気象学に導いてくれたかけがえのない人であることを明かす晴原。

やがて空に“ブルーモーメント”が広がり、2人はその光景を見つめていた。

入院する佐竹がある決意を固める

後日、入院している佐竹のもとに晴原と優吾が出向く。佐竹の私情から招いた今回の二重遭難に対して、優吾は涙を必死にこらえ「無謀な行動をする人間はレスキューにはいらない。いてはいけない」と告げた。

それを聞いた佐竹は一線から身を引くことを決意。「園部優吾。お前は私の誇りだ」と伝え、優吾は涙を流す。そして晴原は、佐竹の後任として優吾を指名するのだった。

園部の元に立花がやってきた。5年前の関東南部豪雨で灯が亡くなる直前、彼女の身勝手な正義感で多くの命が失われたことを週刊誌が記事にしようとしたが、何者かが握りつぶしたことを告げる。SDMが動き出した今だからこそ真実を公にすべきだという立花に、園部は戸惑いを隠せずにいた。

そんななか、とある病院の手術室にSDM専属の医療チームに任命された汐見早霧(夏帆)の姿が…。

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