読み聞かせ新作舞台 ゆうくんとマットさん 人形劇師とコラボ 茨城・水戸芸術館3日から

舞台稽古を行う大内真智さん(左)と小林祐介さん=水戸市五軒町

水戸芸術館専属劇団ACMメンバーの読み聞かせユニットによる舞台「ゆうくんとマットさんのかいじんハテナ?」が3日から、茨城県水戸市五軒町の同館ACM劇場で一般公開される。今回、ゆうくんとマットさんは欧州のチェコを拠点に活動する人形劇師、沢則行さんとコラボし、3年ぶりの新作を上演する。

原作は絵本「かいじんハテナ?」(作・舟崎克彦、絵・スズキコージ、小学館)。なぞなぞ好きの不思議な存在「怪人ハテナ」と「ボク」の交流を人形や影絵、歌など多彩な演出を通して描いていく。「ボク」をマットさんこと大内真智さん(45)、「怪人ハテナ」をゆうくんこと小林祐介さん(43)が熱演。大内さんは「劇場ならではの体験が楽しめる作品に仕上がっている」と力を込める。

大きな見どころの一つは、沢さんが手がけた人形たち。恐ろしくもユーモラスなデザインの「怪人ハテナ」が登場し、物語の魅力を深めている。小林さんは「この作品をやるために沢さんと出会ったのかもしれない」と語る。

大内さんと小林さんは、2011年の東日本大震災をきっかけに読み聞かせユニットを結成した。翌12年12月には舞台作品を上演。大人から子どもまで楽しめると話題を集め、現在に続く春恒例の人気企画となっている。

観客が芝居に参加し、一緒に楽しめる演出があるのも舞台の特徴。コロナ禍を経て、今回復活する。2人は「オリジナルのなぞなぞを考えてきてくれると、君も怪人ハテナの仲間になれるかもしれない」と来場を呼びかけている。

3~6日の間、6公演を開催。連日午前11時からと、3、5日のみ午後3時からの公演がある。水戸芸術館チケット予約センター(電)029(225)3555。

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