【復興臨時支局・飯舘村編】ロフトとテラス付き新ゲストルーム 「COCODA」に完成

新設したゲストルームと大沢さん

 福島県飯舘村飯樋地区のゲストハウス「COCODA(ここだ)」に、ロフトとテラスが付いた新たなゲストルームが完成した。オーナーの大沢和巳さん(62)は「肩肘を張らないありのままの自然を楽しんでほしい」と魅力を語る。

 大沢さんは高校の再任用教員として働きながら、2021(令和3)年9月に生まれ育った自宅の隣にゲストハウスを開設した。道の駅や飲食店が立地する県道沿いから離れた飯樋地区にも人を呼び込もうと、構想を練った。オープンから約2年半で、延べ約200人が訪れた。東日本大震災と福島第1原発事故の被害や復興の歩みを学ぶ首都圏の大学生らが中心という。

 今年3月に教職を退き、オーナー業に専念している。新たなゲストルームは1棟貸しで、より上質な時間と空間を提供しようと本館との差別化を図った。今後は台湾を中心とした海外から観光客を呼び込む。移住者と連携してイベントを開催し、敷地内にある畑での農業体験を充実させたい考えだ。大沢さんは「住民の帰村率はまだまだ低い。関係人口、交流人口を増やしたい」と意気込む。

 料金は高校生以上が1泊4500円、小・中学生が4100円(いずれも税込み)。未就学児は無料。

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