仏大ヒット『コンセント/同意』、公開日が8.2に決定&予告解禁 14歳の少女と50歳の小児性愛作家のいびつな関係描く

映画『コンセント/同意』日本版ポスター(C)2023 MOANA FILMS‐WINDY PRODUCTION‐PANACHE PRODUCTIONS‐LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE‐FRANCE 2 CINEMA‐LES FILMS DU MONSIEUR

50歳の小児性愛作家と14歳の少女の間に起こった“事件”を描き、フランス中を震撼させた実話に基づく衝撃作『コンセント/同意』の公開日が、8月2日に決定。予告編と日本版ビジュアルが解禁された。

2020年1月、1冊の本が出版されフランス中が騒然となった。『同意』と題されたその著書は、芸術文化勲章まで受賞した有名作家ガブリエル・マツネフと14歳で性的関係を持っていた女性ヴァネッサ・スプリンゴラからの、いわば告発。そこに記されていたのは、マツネフが彼女を含む多数の少女たちとの関係を作品の題材として利用した生粋の小児性愛者にも関わらず、その歪んだ行為さえ文学として消費され、礼賛すらされてきたという驚くべき実態だった。

その反響は凄まじく、マツネフの著書を出版してきた老舗のガリマール社を始め多くの出版社が彼の書籍の販売を中止、国からマツネフへ支払われていた文学者手当も打ち切りが決定されるなど、国中を揺るがす事態に発展した。

本作は、その衝撃の実話を映画化。公開されると大きな話題を呼び、特に若者たちの反応は凄まじく「今見るべき、知るべき作品」としてSNSでトレンド入りするなど日に日に観客を増やし、公開2週目から前週を上回る観客数を動員。異例のヒットを記録している。日本でも3月に「横浜フランス映画祭2024」で先行上映されると大きな反響を呼んだ。

監督は、マリオン・コティヤール主演作『マイ・エンジェル』を手掛けたヴァネッサ・フィロ。家族や女性の在り方といった現代的なテーマを探求する、率直かつエモーショナルな作風で知られる。主人公ヴァネッサ役のキム・イジュランは本作で映画初出演にして、セザール賞女性新人賞にノミネートされた。

文学を愛する13歳の少女ヴァネッサは、50歳の有名作家ガブリエル・マツネフと出会う。彼は自身の小児性愛嗜好を隠すことなくスキャンダラスな文学作品に仕立て上げ、既存の道徳や倫理への反逆者として時代の寵児となった著名人だった。やがて14歳になったヴァネッサは彼と<同意>のうえで性的関係を結び、そのいびつな関係にのめり込んでゆく。それが彼女の人生に長く暗い影を落とす、忌むべきものになるとも知らず…。

予告編には、孤独で大人びた少女ヴァネッサが、50歳の著名作家マツネフと出会い、周囲の反対に反発して惹かれ合う様子が映し出される。「我々の関係は何より美しく崇高なもの」「これが愛」「私が初めてで、君は幸運だ」などと、ヴァネッサに語りかけるマツネフ。一見美しい恋愛であるかのように描かれているが、それは少女が小児性愛者のグルーミングの罠にハマっていく姿にほかならない。終盤では「彼女の信じたその愛は絶望に変わる」というコピーが添えられ、小児性愛者の卑劣な手口が垣間見える不穏な予告編となっている。

日本版ビジュアルは、少女の顔の上半分が男の大きな手で隠された意味深なデザイン。彼女が現実から目を逸らすように男が仕向けているように見え、想像を掻き立てる官能的かつ緊張感漂うビジュアルに仕上がった。

映画『コンセント/同意』は、8月2日より全国公開。

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