第61回ギャラクシー賞発表!テレビ、ラジオ、CM、報道活動各部門入賞作品 / Screens

第61回ギャラクシー賞のテレビ部門、ラジオ部門、CM部門、報道活動部門の入賞作品および、テレビ部門個人賞、特別賞、ラジオ部門DJパーソナリティ賞、志賀信夫賞、フロンティア賞が発表された。

各部門の大賞、優秀賞、選奨は、5月31日(金)開催の贈賞式で決定、発表される。贈賞式は放送批評懇談会YouTube公式チャンネルでライブ配信を行う。

『第61回ギャラクシー賞贈賞式YouTubeライブ配信』
■日時:5月31日(水)15:00~17:20
■司会:鬼頭里枝、森谷佳奈

放送批評懇談会YouTube公式チャンネル

第61回ギャラクシー賞 テレビ部門

2023年度のギャラクシー賞テレビ部門には、上期171本、下期197本という多くの応募があり、毎月4本選出される月間賞48本を加えた416作品が先行対象となった。厳正な審査の結果、入賞14本、特別賞と個人賞各1本、奨励賞71本が選出された。

<テレビ部門入賞作品>
以下の14本から、大賞1本、優秀賞3本、選奨10本が選出され、5月31日発表される。

●連続ドラマW『フェンス』(WOWOW NHKエンタープライズ)

●テレビ静岡55周年記念『イーちゃんの白い杖特別編』(テレビ静岡)

●『でくのぼう~戦争とPTSD~』(山形放送)

●『僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる』(CBCテレビ)

●ザ・ドキュメント『引き裂かれる家族検証・揺さぶられっ子症候群』(関西テレビ放送)

●ETV特集『“玉砕”の島を生きて(2)~サイパン島語られなかった真実~』(日本放送協会 NHK エンタープライズ グループ現代)

●NHKスペシャル『“冤罪”の深層~警視庁公安部で何が~』(日本放送協会)

●『幾月夜纏ひて羽後町・西馬音内の盆踊』(秋田放送)

●『ナンデモ特命係発見らくちゃく!~28歳の小卒女性SP!完全版~』(福岡放送)

●NNNドキュメント’24『釜ヶ崎の肖像明日への3000枚』(読売テレビ放送)

●『ながさき原爆記録全集 山端庸介原爆全写真 被爆翌日117枚全解析』(長崎ケーブルメディア)

●SBCスペシャル『78年目の和解~サンダカン死の行進・遺族の軌跡~』(信越放送)

●NHKスペシャル『未解決事件File.10「下山事件」』第1部、第2部(日本放送協会)

●映像'24『労組と弾圧~関西生コン事件を考える~』(毎日放送)

■テレビ部門特別賞

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』
TBS テレビ TBS スパークル(2024年1月26日~3月29日放送)

<選評>
金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』は、昭和を令和の視点から、令和を昭和の視点から相互批評的に見ることを通して、より生きやすい世の中を模索しようとした志の高いドラマです。タイムスリップによって昭和と令和双方の登場人物たちが自らの生きる時代を見つめ直し、価値観をアップデートしていくプロセスを、ミュージカルシーンを織り交ぜながら温かく描きました。とりわけ、テレビ局を舞台に設定することで、SNS等による批判や炎上を恐れて萎縮し、当たり障りのない方向へと流されがちな制作現場に対して一石を投じたことは、特筆に値します。テレビのこれからのためにあえて挑戦的な番組を制作した勇気と卓抜な発想力に敬意を表し、特別賞を贈ります。

■テレビ部門個人賞

神木隆之介
連続テレビ小説『らんまん』(NHK)の演技

<選評>
子役から出発して数々のテレビドラマや映画に出演する傍ら、声優としても活躍し、その卓抜な演技力は折り紙付きの神木隆之介さん。NHK 連続テレビ小説『らんまん』では、植物学者になるという夢に向かって邁進し、植物を愛し、自らの欲望に正直に生きる槙野万太郎を、愛すべき主人公として見事に造形しました。万太郎は、土佐随一の造り酒屋・峰屋に生まれ何不自由なく育ちながら、小学校中退であるがために「名もなき草」となりますが、やがて植物学者として自らの名前を歴史に刻むだけではなく、妻の寿恵子はじめ周囲の人々に光を当てる存在となっていきます。神木さんは、そんな万太郎の波乱万丈の人生を、ストイックでありながら、どこか愛嬌のある表情豊かな演技で演じ切り、「雑草という草はない」という万太郎の一貫した思想に説得力と彩りを与えました。男性主人公は難しいと言われる連続テレビ小説を成功に導いた素晴らしい演技を讃え、個人賞を贈ります。

第61回ギャラクシー賞 ラジオ部門

ラジオ部門の応募総数は昨年を上回る104本。内訳は、生ワイド 10本、音楽エンターテテインメント45本、ドラマ13本、報道ドキュメンタリー36本。コミュニティFMを含め、地元局の特色を生かした力作が揃った。

<ラジオ部門入賞作品>
以下の8本から、大賞1本、優秀賞3本、選奨4本が選出され、5月31日発表される。

●SBSラジオギャラリー『方言アクセントエンターテインメント~なまってんのは、東京の方かもしんねーんだかんな~』(静岡放送)

●『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)

●『空想労働シリーズ サラリーマンRKB』(毎日放送)

●『朝はあけたり~決死の密航奄美日本復帰を伝えた男たち~』(南日本放送)

●RKKラジオ報道特別番組『真実を求めて~免田事件が問い続けるもの~』(熊本放送)

●文化放送年末スペシャル 小松左京クロニクル『日本沈没を探す旅』(文化放送)

●FBCラジオスペシャル『輝く!ゴールデンエイジふくい~生きる喜び歌にのせて~』(福井放送)

●TOKYOFM 小澤征爾追悼番組『セイジ、フォーエバー』(エフエム東京)

■ラジオ部門DJパーソナリティ賞

オードリー
『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)パーソナリティとして

<選評>
15年続く『オードリーのオールナイトニッポン』。今 年2月の番組イベントは東京ドームに53,000人を動員 し、会場、ライブビューイング、生配信合わせて16万人の熱狂を呼んで、ラジオ史に残る記録を打ち立てました。結果として、ラジオをカルチャーとして進化させる社会現象を生み出しています。その影響力は聴取率やリスナー数、スポンサー数だけにとどまらず、多くのパーソナリティにも刺激を与え、若い世代のラジオへの関心を大きく高めました。

第61回ギャラクシー賞 CM部門

第61回ギャラクシー賞CM部門は、上期130本、下期156本、計286本の応募をいただきました。内訳は、テレビCM125本、ラジオCM71本、ウェブCM90本。今期は前期(第60回)から応募を開始したウェブCM の応募が増えたが、全体としての応募本数は減少している。

<CM部門入賞作品>
以下の13本から、大賞1本、優秀賞3本、選奨9本が選出され、5月31日発表されます。

【テレビCM】

●大塚製薬 カロリーメイト『光も影も』
大塚製薬 博報堂 catch ENOAD AOI Pro.

●CBCテレビ 公共キャンペーン・スポット
『人生100年時代を考える』~きぬさんは“看護師”一筋80年
CBCテレビ

●相鉄ホールディングス 相鉄・東急直通線開業記念 相鉄東急直通記念ムービー『父と娘の風景』
相鉄ホールディングス good design company SIX 博報堂 博報堂ケトル スプーン

●東京ガス 企業『母の推し活』
東京ガス 電通 電通クリエーティブX KEY pro

●日本マクドナルド 夜マック シリーズ『オードリーのオールナイトマック』
日本マクドナルド TBWA HAKUHODO ロボット

●ユー・エス・ジェイ ユニバーサルスタジオジャパン
シリーズ『引越し篇』『初恋篇』『二度とない日々篇』
ユー・エス・ジェイ 電通 TYO

【ラジオCM】

●エフエム東京 企業『ラジオの夜』
エフエム東京 ランダムハウス

●大日本除虫菊 金鳥の渦巻、キンチョール、虫コナーズプレミアム、 蚊がいなくなるスプレー、細キンチョール、蚊対策 シリーズ マスクをはずしてシリーズ『1』『2』『3』『4』『5』『6』
大日本除虫菊 電通(Creative KANSAI) ヒッツコーポレーション

【ウェブCM】

●ABJ STOP 海賊版『ありがとう君の漫画愛』
ABJ 博報堂 博報堂プロダクツ

●サントリーホールディングス ザ・プレミアム・モルツ シリーズ『飲みに誘うのムズすぎ問題篇』
サントリーホールディングス 電通 マテリアル 電通クリエーティブX Think & Craft

●東海旅客鉄道 東海道新幹線『すべての会いたい人へ』
東海旅客鉄道 電通 JR 東海エージェンシー SUPER MARKET

●日本マクドナルド マックフライポテト『ティロリミックス|YOASOBI「群青」× Vaundy「花占い」』
日本マクドナルド 電通 ギークピクチュアズ

●ヤマハ 企業『だれでも第九』
ヤマハ 電通東日本 EPOCH 電通イベントオペレーションズ Candee 電通クリエーティブX マテ
リアル リーフビジョン アイエムエス ペンタゴン

第61回ギャラクシー賞 報道活動部門

第61回ギャラクシー賞 報道活動部門の応募本数は上期11本、下期19本の計30本と前回を上回った。

<報道活動部門入賞作品>
以下の6本から、大賞1本、優秀賞2本、選奨3本が選出され、5月31日発表されます。

●コウセイラジオ~break through the wall~
エフエムとよた 中日新聞社 ひまわりネットワーク

●トゥレット症に関する一連の報道活動
CBC テレビ

●香川県の「ゲーム条例」を巡る検証報道
瀬戸内海放送

●キャンペーン『かわるPTA』
東海テレビ放送

●『アナウンサーの命を守る呼びかけ』
(一連の取材・制作活動 緊急報道時の活用や、文言の公開・社会還元の取り組み全般)
日本放送協会

●文化放送ロービジョンプロジェクト
文化放送

ギャラクシー賞フロンティア賞

『Nドキュポケット』
(日本テレビ放送網)

<選評>
日曜深夜の硬派ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント』の 縮尺版『N ドキュポケット』が2022年3月からYouTubeで配信され、多くのユーザーを獲得しています。4~6分程度に再編集したコンテンツは通常のテレビ番組の構成とは異なり、冒頭にいきなり山場のシーンがあり、間を作らずに次々とストーリー が展開していきます。今年4月末時点で187本が公開され、総再生回数は2億回に迫ろうとしています。100万回再生を超える作品が39本、最多は 1,480万回という爆発的な数字を記録するなど、配信を活用したショート動画の訴求力は高く、20~30代の若い年齢層も含めた新しい視聴者を幅広く開拓しています。

“ポケットに入る NNN ドキュメント”はメディアや時間帯の枠を超えたワンソース・マルチユースのモデルケースであり、深夜帯の民放ドキュメンタリーに新しい世界への道を拓きました。

放送批評懇談会第15回志賀信夫賞

関口宏
タレント、司会者、俳優

<選評>
関口宏さんは、1987年10月から今年3月まで36年半にわたって『サンデーモーニング』の司会を務められました。報道情報番組の単 独司会としてはわが国最長、日曜朝の顔としてすっかりおなじみです。その週のニュースとスポーツを個性的なコメンテーターとともにわ かりやすく解説・分析するウィークリーマガジンというスタイルを自らが提案し、ともすれば難解になりがちな時事問題をここまでお茶の間に近いものに定着させたのは、豊富な知識と経験に裏打ちされた関口さんの絶妙なスタジオさばきと伝え方の工夫があってこそです。「硬派でありながら身近な報道情報番組」というジャンルを牽引し 定着させた功績は志賀信夫賞にふさわしいものと言えます。

■賞の内容
【テレビ部門】大賞1、優秀賞3、選奨10、特別賞1、個人賞1【ラジオ部門】大賞1、優秀賞3、選奨4、個人賞またはDJパーソナリティ賞1【CM部門】大賞1、優秀賞3、選奨9【報道活動部門】大賞1、優秀賞2、選奨3【その他】志賀信夫賞1、フロンティア賞1、マイベストTV賞グランプリ1(上記のほか、周年には記念賞を設ける場合がある。)

■志賀信夫賞
放送批評懇談会の発展に寄与した放送評論家・志賀信夫の功績をたたえるために、2010年(第47回)創設。広く放送界の発展、放送文化の向上に貢献した人物等を表彰する。放送批評懇談会正会員の推薦を元に選出する。

■フロンティア賞
放送界の未来を切り拓く挑戦を果たした番組、仕組み等を顕彰する。2015年(第53回)創設。

■マイベストTV賞
視聴者の参加により選ばれるテレビ番組賞で、2007年(第44回)創設。放送批評懇談会選奨事業委員会が候補番組を選定し、これを毎月、放送批評懇談会正会員と『Gメンバー』(視聴者によって構成される放送批評懇談会のオンライン会員)が投票して選出される。年間で最も得票を得たものが『マイベストTV賞グランプリ』として表彰される。

ギャラクシー賞データベース

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