この衝撃を味わって…!『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』オタクが震えた4つの見どころ

大人気アニメ『名探偵コナン』の第27作目劇場シリーズとして、4月12日に公開された劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』

劇場版コナンといえば、昨年公開の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』では、エンドロール後に次作で怪盗キッドと服部平次の出演が示唆されたことも、大勢のファンの期待を掻き立てましたよね。

様々な見どころが詰まった『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』。映画コナンを追い続けているオタクライターがそんな今作のグッと来たポイントや衝撃の見どころとその感想をご紹介。津田健次郎さんの運命的な起用、ファンに衝撃を与えたあの伏線など、オタクならではの目線でお伝えします。

※本記事は映画本編の軽微なネタバレがあります、ご注意ください。

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』公式サイトより

新鮮組が嫌いなオタク、いる? “もしも”の匙加減が絶妙

キッドや平次、そしてコナンたちを巻き込んだ「お宝争奪戦」がテーマの今作。彼らが今回北海道・函館を舞台に奪い合うのは、幕末の英傑である新選組・土方歳三の刀であることも、これまでの予告で明らかとなっています。

ですがオタク……もとい様々なアニメ・マンガ・ゲームが好きな筆者。そんな予告を見た際に、ふとこんな疑問が頭をよぎりました。

「ちょっと待って! 土方歳三の刀って『和泉守兼定』のことじゃないの?」

皆さんご存知の通り、新選組・土方歳三が愛用していた刀といえば、よく名前が知られているのは打刀の和泉守兼定。『刀剣乱舞』や『ゴールデンカムイ』が好きな人にとっては、もはやお馴染みの名前でしょう。

しかし今作のターゲットは、その和泉守兼定を持ちながらも諸事情で土方歳三がたった一晩だけ使ったとされる、幻の刀・星稜刀。
星型の鍔が印象的な伝説の名刀を手に入れるべく、函館に剣道大会のため訪れていた平次・コナンたち一行、そして宝を狙う怪盗キッドほか様々な人々が激突することになるのです。

コナンはもちろん、元々新選組にまつわるコンテンツもこれまで多々通ってきた筆者。先述の作品のみならず、『銀魂』や『薄桜鬼』……。大人の乙女オタクは新選組に育てられたといっても過言ではありません(笑)。

正しい歴史を極度に曲げることなく、ほんの少しだけの「もしも」を加えた今回のストーリー。その絶妙な匙加減にも、思わず感心してしまいました。

全オタクが喜んだCV:津田健次郎。彼の起用は“必然”だった

さらに今回、映画の予告段階でもうひとつ話題を呼んだのが、とある豪華声優の起用。未だ歴史の英傑として名高い土方歳三。その役どころに声を当てることとなったのが、今をときめく大人気声優・津田健次郎さんです。

今から約三か月前に公開された、劇場版最初の予告映像。冒頭で土方歳三を演じる津田さんの存在が明らかになり、その登場も多くのファンの注目を集めました。

それだけでも映画を楽しむには十分の要素なのですが、『名探偵コナン』シリーズをマンガ・アニメ共に追い続けている人からすれば、今回の土方歳三役における津田健次郎さんの起用はまさしく“必然”。

映画を見た人の中には、文字通り「ツダケンさんしか考えられないドンピシャの適役!」だと、思わず膝を打った人もきっと多いのではないでしょうか。

実は津田さん、コナンシリーズへの出演は今回が初めてではありません。過去に一度、とあるキャラクターの役としてアニメで声を当てている経歴があるんです。

また今回、映画の主題ともなる新選組・土方歳三。彼と非常に縁の深い人物と、全く同姓同名のキャラクターがコナンにはすでに登場しています。シリーズをずっと追いかけている愛の深い人であれば、おそらくすぐに思いつくはず。

そのキャラとは、原作者・青山剛昌先生の過去作『YAIBA』からクロスオーバー出演する沖田総司! 平次とは剣道大会でたびたび顔を合わせており、今回の劇場版でも登場する事が、予告映像やメインビジュアルでもすでに示唆されていましたね。

過去にアニメで一度だけ、とあるキャラに声を当てた土方歳三役の津田健次郎さん。そして平次とも剣道を通じて大いに関係性のあるキャラ、沖田総司。

両者が函館で邂逅したからこそ実現したあるワンシーンは、あまりにも巧みな伏線回収。新選組好きでもある筆者も、思わず胸がアツくなりました。

ずばり、今回の映画でも指折りの必見シーンのひとつではないでしょうか。

平次と和葉にじれったさMAX。早くくっつけ~!

本作二つ目の見どころは、やはり今回のメインキャラの一人でもある服部平次。そして平次といえば、もちろん幼馴染・遠山和葉の存在も欠かすことはできません。

今回も平次が出場する剣道大会の応援のため、コナンや蘭と一緒に函館まで帯同している和葉。そんな和葉と、ある人物の出会いが今作の物語の導入ともなっています。

なぜか試合会場にいない平次を探し回り、和葉が出会ったのは地元函館に住む青年・福城聖。居合の達人でもある彼は、会場で見かけた和葉にどうやら一目惚れした様子。

偶然の出会いののち、平次が携わり始めたとある事件の捜査の中でも二人は再会するのですが、和葉に対し親しげに振る舞う聖に、平次はすっかり恋敵として警戒モードに。そして聖もまた、平次の挙動を見て彼が自分の恋敵であることを悟ります。

元々平次についても、剣道の腕前からその名を以前より知っていた様子の聖。キッドが狙う幻の刀とはまた別に、平次はここでも「大事な宝」を巡ってのバトルを繰り広げることになるのです。

長い時間をかけて新一と蘭はついにカップルとして付き合い始めましたが、平次と和葉の大阪幼馴染カップルは、いまだ互いの本当の想いには気づかないまま。長年両片想いの状態である二人に、ヤキモキしているファンもきっと多いはず。

さらに今作には、過去の劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌』よりアニメにも参戦した和葉の恋敵・大岡紅葉も登場。

想い人・平次を推測で追い、北海道を文字通り東奔西走する紅葉のコミカルさには思わず笑いが。ですが要所要所でしっかり物語のキーを掴む、その存在感にも圧倒されます。

それぞれのライバルによってますます混迷を極める二人の恋路。「早くくっつけ~!」とじれったさMAXになったのは、きっと筆者だけではないはずでしょう(笑)。

初解禁となる“キッドの真実”に衝撃。数々の伏線に納得…

そして3つ目の見どころとは、やはり映画でも大々的に告知されている“キッドの真実”! コナンシリーズ本編のストーリーとも大いに関わってくる、怪盗キッドの隠されたある重要な秘密について、今回その情報が初めて明かされます。

多くの方が知るように、怪盗キッドは元々原作者・青山先生の過去作『まじっく快斗』よりクロスオーバーとして登場するキャラクター。

その真の姿は男子高校生・黒羽快斗。名探偵・工藤新一にも負けず劣らずの頭脳を持つ彼は、父・黒羽盗一の死の真相を暴くべく、二代目・怪盗キッドとして正体を隠しながら活動を続ける、という事情を持っています。

これまで世界中の様々なビッグジュエルを標的とし犯行に及ぶ中で、コナンや平次たちといった探偵や警察の面々とも渡り合ってきたキッド。今作でも刀を巡ってお宝争奪戦を彼らと繰り広げるのですが、その中で複数の人物がキッドとコナン、もとい新一の“あること”に言及するシーンが、たびたび映画内に出てきます。

エンディング後に明かされた“キッドの真実”。

それを知り「えっ! そんな話原作でも聞いたことないはず。映画で言っていいの……?」とも思いつつ、ストーリーの中にも散りばめられた伏線に気づいて、思わず「ああ~!」と納得しきりに。

実はそこまでコナンのストーリーをしっかり追っておらず、ふんわりキャラとその関係性だけ把握していた筆者。そんな私でもかなり驚くレベルで、非常に重要な“キッドの真実”が今作では明かされました。

と同時にその秘密が明かされたことで、おそらく以前からコナンのファンだった人にとっては「さらに謎が増えたんだけど……?」という人もきっと多いことでしょう。

その真相のすべては…やはり自分の目で確かめるのが一番。ぜひ劇場で『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』の世界をたっぷり楽しんでみて下さいね。

(執筆:曽我美なつめ)

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