青森・津軽産ワインに「ぬいブルー」 ラベルに弘前市民会館の佐野ぬいさん作品採用

佐野ぬいラベルのワインを持つ(右から)佐野壮さん、桜田市長、吉雄さん

 昨年8月に亡くなった青森県弘前市出身の洋画家・佐野ぬいさん(享年90)が原画を作成したステンドグラス「青の時間」の絵柄が津軽産ワインのラベルに採用され、製造元のサントリーが1日、同市民会館でお披露目会を開いた。ワインは「津軽ソーヴィニヨン・ブラン2023佐野ぬいラベル」と命名された。佐野さんの次男・壮さん(57)=東京都在住=は「ワイン好きの母が生前、自分の作品がラベルになったらいいと話していた。母の夢が実現してうれしい」と語った。

 「青の時間」は、同館開館50周年を記念して2014年に館内に設置されたステンドグラスで、佐野さんが故郷の弘前をイメージして描き下ろした。作品の魅力を国内外に広めたいとサントリーが今回の企画を発案し、市は壮さんとの間を仲介した。

 津軽産ブドウを使用したワインはフルーティーな味わいが特徴で、リンゴの風味やかんきつの香りも感じられるという。

 お披露目会で壮さんは「すばらしい発色のラベルに仕上がった」と笑顔を見せた。サントリー常務でワイン本部長の吉雄(よしお)敬子さんは「家庭の料理にも合う、気軽に楽しめるワイン。津軽の地を思い浮かべながら飲んでほしい」、桜田宏市長は「ラベルを通して『青の時間』を肌で感じてもらいたい」と話した。

 ワインは約1200本の数量限定。7日から県内のスーパーや道の駅、サントリーのオンラインショップなどで販売されるほか、市がふるさと納税の返礼品として採用する予定。

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