【MLB】今永昇太がNYに初見参「スパイダーマンで見た景色」5連勝で防御率0・78

5勝目を挙げた今永昇太(ロイター=USA TODAY Sports)

この勢いは本物だ。カブスの今永昇太投手(30)が1日(日本時間2日)、敵地でのメッツ戦でメジャー6度目の先発。87球で自己最長の7回を投げ切り散発3安打無失点、7奪三振と圧巻の内容で無傷の5勝目を飾った。

開幕から先発で無傷の5連勝は、日本人では6連勝した2002年の石井一久(ドジャース)、14年の田中将大(ヤンキース)に続き3人目の快挙達成となった。

この日はメジャー初の中4日での登板だったが、全く問題なし。初回から三者凡退と順調な立ち上がりを見せると、2回は四球と安打で一死一、二塁のピンチを招いたが、続く7番・ベイダーをスプリットで遊ゴロ併殺に打ち取った。3回も二死二塁と得点圏に走者を背負ったものの、スプリットでマルテを投ゴロに料理した。

カブス打線の援護は5回にクルーアームストロングの右犠飛による1点だけ。それでもこの日の今永は冴えわたるスプリットを武器に7回までスコアボードに0を並べ続けた。5勝はリーグトップタイ。防御率は0・78となり、堂々の両リーグトップに躍り出た。

地元中継局マーキー・スポーツ・ネットワークのインタビューで今永は「真っすぐの球速もそこまで出てなかったけど、うまく相手の狙いを外せたことが良かった。何球か助かったボールもあったけど、結果的にゼロで抑えられて良かった」と胸をなで下ろした。

ニューヨークで初登板した感想を問われると「スパイダーマンで見ていた景色がホテルから広がっていたので。『スパイダーマンで見たな』と思いながら見てました」と笑わせた。

MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、1913年以降、メジャーのキャリア初先発から6試合で防御率0・78は史上4位。デビューからの6試合で1位は1981年のフェルナンド・バレンズエラ(ドジャーズ)で0・33、2位が1945年のデーブ・フェリス(レッドソックス)で0・50、3位は1913年のボブ・ショーキー(アスレチックス)で0・75と紹介した。

SNS上のファンの間では「てか今永5勝目すごすぎる!!! 防御率メジャー1位じゃんやっっっば!!!!」「無双してる!」「剛速球がなくてもキレがあれば通用するってこと」などと話題を呼んでいる。

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