日本デビューの地に5年ぶり登場 イーブン発進のアン・シネが思い出す“セクシークイーン”フィーバー

アン・シネは純白ウェアで登場(撮影:福田文平)

<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 初日◇2日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>

初めて日本でフィーバーを起こした地でアン・シネ(韓国)が、ひさしぶりのメジャー大会を戦っている。初日は出入りの激しいゴルフでイーブンパーという結果に終わったが、難しいコースでまずまずの滑り出しに。だが「できたことも多いし、できなかったことも多い一日。イーブンなら上位かなと思うけど、ピンも難しかったですね」と、悔しそうなな表情も浮かべる。

インコースを回った前半は3つのバーディ(1ボギー)を奪いスタートダッシュに成功。後半も1番でバーディを重ねたが、その後がピリッとしなかった。

3番ではバンカーで“ホームラン”というシーンも。「ライも良かったのでフワッとした球を打とうと思ったら、トップして奥にいきました。その前にバンカーからセーブした場面もあって自信があったんですけど…。ゴルフは謙虚にいかないとダメですね」と、反省のダブルボギーになった。「もったいないですね。リーダーボードで(一時は)一番上だったのに、無くなったのがさびしかったです」。あすは最後まで笑顔のプレーをしたい。

2017年に日本ツアーデビューを果たしたシネだが、初戦になったのがこのサロンパスカップだった。その時は西コースでのプレーだったが、「ギャラリーもすごく多いし、打つときには息を潜めるギャラリーのマナーの良さにビックリしました」と当時を思い返す。韓国の“セクシークイーン”として開幕前から大きな注目を集め、初日が1万3097人、2日目は1万2202人など多くの観衆がコースにつめかけた。まさにここは“アン・シネフィーバー”誕生の地ともいえる。

その年の最終結果は41位。そして今年は45位だった19年大会以来、5年ぶりとなる出場を果たした。今季から本格的に日本ツアー復帰を果たしたが、「セッティングも難しいしメジャーだなという感じです。その雰囲気が好き」と、この難コースを楽しんでいる。あすからはゴールデンウィークも本格化。「ギャラリーのみなさんに、きょうみたいなショットが見せられるよう頑張ります」とさらに力も入る。

初日は全身白のパンツスタイルで登場。「スカートを履こうと思ったけど、風でヒラヒラするからズボンにしました。虫が多くて打つときに集まりました(笑)」と、急きょの変更があったことも明かした。上位を狙える位置で戦い、虫は寄せつけず、多くのギャラリーを引き寄せる…。そんな1週間を過ごしたい。(文・間宮輝憲)

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