中国のアウトドア経済、24年の市場規模は900億元超す見通し 

中国のアウトドア経済、24年の市場規模は900億元超す見通し 

四川省江油市永勝鎮の蔵王寨村でこぶしの木の下でキャンプを楽しむ観光客。(4月14日撮影、江油=新華社記者/江宏景)

 【新華社北京5月2日】中国ではここ数年、アウトドアスポーツへの意欲が高まり、関連製品の供給も日増しに豊富になっている。アウトドアスポーツ産業の発展は新たな消費ニーズを満たし、消費市場の成長に新たな原動力をもたらしている。

 調査会社の中商産業研究院がまとめたリポート「2024~29年の中国アウトドア市場予測および今後の発展動向」によると、アウトドアスポーツに対する意欲は高まり続けており、中国ではスポーツ・トレーニングをよくする人の割合が25年には45.0%を超えるとみられる。 

 中国のアウトドア用品市場規模は19年の675億元(1元=約22円)から23年には872億元に増加した。同研究院のアナリストは中国アウトドア用品市場について、23~28年の年平均伸び率は5.0%となり、市場規模は24年に約900億元、28年には1千億元の大台を超え、1113億元になるとの見通しを示した。

 業界関係者によると、経済・社会の発展と生活水準の向上に伴い、消費者が身体の健康と生活の質をより重視するようになったことで、アウトドアスポーツのニーズが喚起され、消費市場に新たな原動力をもたらしている。 

 23年に国家発展改革委員会が国家体育総局など5部門と共同で打ち出した「アウトドアスポーツ施設の建設・サービス向上促進行動計画(2023~25年)」では、25年までにアウトドアスポーツ産業の総規模を3兆元にするとの目標を打ち出している。  

 政策による支援のもと、アウトドアスポーツ関連企業の数も顕著に増加している。中国のアウトドアスポーツ関連企業数は現時点で約27万9千社に上り、うち23年に新たに設立されたのは6万7千社で、その数は前年比92.8%増加した。24年1~2月は前年同期比3.9%増の約7千社だった。

 業界関係者は、政策の支援と市場の発展に伴い、アウトドア経済は力強い伸びを維持していく可能性があるとの見方を示した。

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