「花咲舞が黙ってない」原作・池井戸潤が撮影現場で主演・今田美桜を絶賛! 半沢直樹の登場にも言及

今田美桜が主演を務める日本テレビ系連続ドラマ「花咲舞が黙ってない」(土曜午後9:00)の収録スタジオを、原作者の池井戸潤氏が訪問した。

「花咲舞が黙ってない」は、東京第一銀行を舞台に、不正を絶対に見て見ぬふりできない花咲舞(今田)が、弱い立場の人たちのために立ち上がる姿が痛快なエンターテインメント作品。池井戸氏の小説「不祥事」を原作に、2014・15年に杏の主演でドラマ化されて大ヒットし、ドラマ放送後には、ドラマと同名の新作小説「花咲舞が黙ってない」も出版された物語を、主人公・舞役に今田、舞のバディとなる上司・相馬健役に山本耕史という新たなキャストで届けている。

池井戸氏が訪れたのは、舞の叔父・花咲健(上川隆也)が営む「酒肴処・花さき」のセット。酒好きの池井戸からのリクエストだ。この日に出番があった今田、山本、2人の上司・芝崎太一役の飯尾和樹(ずん)という臨店班メンバーおよび上川と共に、ドラマの感想や今後の展開についてざっくばらんに語り合った。

「ようやくここに来られました! 僕ね、『花さき』のシーンが好きなんですよ」という池井戸氏。上川いわく、前のドラマの時からそう言っていたそうで、「どうしてなんですか? 先生の作品の中にはない要素なんですが…」と興味津々。「花さき」は、舞と叔父の健を中心に、酒を飲みながらゆるやかな空気で物語が進む空間だ。池井戸氏がこの場での対談を希望した理由を、「もともと『花さき』は原作には出てこないんですが、ここがあると銀行内のギスギスした感じがふっとほどけますし、登場人物のプライベートなところが立ち上がってくる。いいシーンだなぁといつも思って見ているんです」と明かした。

すると山本が「確かに箸休めではないですけど、ちょっと安心して、落ち着いて会話ができる場所ですよね」とうなずき、今田も「撮影も、すごくリラックスした雰囲気の中でやっています。お料理も毎回、本当においしいんです!」と答えると、飯尾は「こちらのお店、値段も安いですよね。たぶん家賃がかかってないですよね」とコメントして、笑いを誘った。

ドラマの感想を求められた池井戸氏は、「(今田演じる花咲舞が)風になってましたよ。新しい風になっていました。杏さんがずっとやってらっしゃった役を引き継ぐのはとても難しいと思うんですけど、完全に自分の役として昇華されていた。すごい迫力でした。『お言葉を返すようですが』という、あの言葉の後に何が来るかが、テレビ越しに見ていてもかなり怖いです(笑)」と絶賛。

隣で聞いていた今田は笑顔になり、「ありがとうございます! 舞は演じていて、すごく疾走感と爽快感があります。グサッとくる瞬間とか言葉が出てくるんですが、クスッと笑えるようなところもあるんです。そこの緩急というかバランスが、演じていてとても楽しいなと思っています」とやりがいを語った。ほかにも、上川が出演した前作についての話や、「花咲舞が黙ってない」というタイトルが生まれた経緯など、和気あいあいとした空気の中で対談は進んでいった。

池井戸氏の代表作といえば、花咲舞シリーズのほかに、半沢直樹シリーズも有名。銀行マンの半沢直樹がさまざまな汚職や事件に巻き込まれながら対峙(たいじ)していく大人気シリーズだ。今回のドラマの原作小説「花咲舞が黙ってない」には、中盤から半沢が登場する。そこを聞かれた今田は、「原作を読んでいる方は特に楽しみにしているところだと思います。撮影はこれからなので、私たちも楽しみにしています。見てくださっている皆さんもぜひ、お楽しみに」と伝え、池井戸氏は「撮影、頑張ってください!」と激励した。

5月4日放送・第4話では、舞と相馬が、臨店先で舞の元カレ・平井勇磨(前野朋哉)と偶然鉢合わせる。その夜、「花さき」を訪れた平井は、舞たちに、「会社を東京第一銀行から出向してきた役員・助川信次(山西惇)に乗っ取られそうになっている」と相談を持ち掛ける。相馬は、元上司でもある助川の疑惑に珍しくやる気を見せ、休日返上で調査に乗り出すと、思わぬ実態が明らかに。果たして助川の真の狙いは何なのか?

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