ロシア製造業PMI、4月は54.3 3カ月ぶり低水準

[モスクワ 2日 ロイター] - S&Pグローバルが2日発表した4月のロシア製造業購買担当者景気指数(PMI)は54.3と、3カ月ぶりの低水準だった。生産と新規受注の拡大ペースが記録的な高水準からやや鈍化した。

好不況の分かれ目となる50は引き続き上回った。3月は18年ぶり高水準の55.7だった。

ロシアはウクライナ侵攻後、軍装備品に多額の支出をしており、これが製造業の拡大を促す要因となっている。

4月の生産拡大ペースは過去7年で2番目の高水準。国内顧客への新規販売が急増した。

S&Pグローバルは「成長ペースは過去3カ月で最低だったが、歴史的な高水準にある。企業は新規顧客の獲得と販促策の成功を強調している」と述べた。

新規受注が大幅に増加したことを受けて、雇用は3カ月連続で拡大。ただ、受注残の処理が遅れており、産出価格は上昇した。納品遅延が引き続き重しとなっている。

「輸送費・原材料価格の値上がりへの言及が目立った」という。

こうした課題はあるものの、企業は今後1年の生産について明るい見方を維持。新製品の開発と顧客需要拡大への期待が背景という。

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