中国の研究者、キク科の新種「馬嶺河小苦蕒」を発見

中国の研究者、キク科の新種「馬嶺河小苦蕒」を発見

馬嶺河小苦蕒。(2023年3月27日撮影、興義=新華社配信/劉鋒)

 【新華社貴陽5月2日】中国の研究者がこのほど、貴州省興義市の馬嶺河峡谷で新種のキク科植物を発見し、「馬嶺河小苦蕒」(馬嶺河ニガナ、学名Ixeridium malingheense)と命名した。論文は4月23日に植物分類学の国際学術誌「Phytotaxa」で発表された。

 発見した貴州大学林学院の李志(り・し)博士によると、同種の根出葉はさじ形または長いさじ形で、葉柄(ようへい)の長さは約30~55ミリ。花は黄色で6~7枚の舌状花を含む頭状花序、痩果は茶色または薄茶色で長さ2~3ミリ、幅0.5~1ミリとなっている。葉や花、果実の形状がキク科ニガナ属の他種と明らかに異なるという。

中国の研究者、キク科の新種「馬嶺河小苦蕒」を発見

馬嶺河小苦蕒の生育環境や形状の特徴を示した資料写真。(興義=新華社配信)

 研究者が複数回の野外観察を行った結果、「馬嶺河小苦蕒」は模式産地である同峡谷の岸辺に露出した石灰岩上にのみ分布しており、40株余りの野生個体群が一つだけで非常に少ないことから、固有種であると分かった。

 研究者によると「馬嶺河小苦蕒」の発見は同地が生物多様性に富み、さらなる体系的な調査研究に値することを示すという。(記者/李黔渝)

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