黒陵魂継承へ思い一つ 歴史振り返る 北上・黒沢尻北高創立100周年

黒沢尻北高創立100周年を祝いバルーンをリリースする生徒、教職員ら

 北上市常盤台の県立黒沢尻北高校(金濱千明校長、生徒653人)で1日、黒陵創立100周年記念行事が開かれた。全校生徒、教職員、同窓生、父母ら約1000人が1世紀の重みをかみしめ「黒陵魂」を引き継ぎ、新たな伝統の構築へ思いを一つにした。

 同校は1924(大正13)年5月1日に開校。ちょうど100年に当たる1日に生徒会主体に記念行事「100年の歴史、3万の青春」を催した。

 第1部では、生徒会執行部がスライドで同校の100年の歩みを紹介。太平洋戦争末期の教務日誌では「軽銀出動、南瓜畑作業」などと記され、「部活動も報国団として軍隊さながらの編成になり、運動会も軍事訓練に変化した。陸上競技場、グラウンドはサツマイモ畑となり、日中戦争以後第1~17回生、17~36歳の140人の若い命が失われた。勉学より動員が優先された時代を経て、今の黒陵がある」と力説した。

 一方、戦後は岩手インターハイでソフトテニス男子団体全国制覇など輝かしい実績、相撲部や超常現象研究会など以前あった部活動や行事を紹介。ギターミュージッククラブ、音楽、書道、吹奏楽の各部員も、ステージで若い力を存分に示した。書道パフォーマンスを披露した書道部部長の佐藤真央さん(3年)は「めったにない機会で光栄。学校の歴史も知ることができて良かった。パフォーマンスも歴史に残って受け継がれてほしい」と笑顔で語った。

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