「気温が高くなっていくとパフォーマンスも上がっていく」初勝利の前田健太にMLB公式が注目「変化球が際立っていた」

デトロイト・タイガースの前田健太は現地時間5月1日、本拠地でのセントルイス・カーディナルス戦に先発し、6回を1失点、被安打4、5奪三振という内容で、移籍後初白星を手にした。

シーズン6度目の登板となったこの日、カーディナルス打線を3回まで単打1本に抑えるピッチングを披露。4回にウィルソン・コントレラスにソロ本塁打を浴びるも、その後ランナーを出した場面では併殺で切り抜けるなど、6回を投げ抜いた。試合終盤は3人の救援陣が無失点でつなぎ、4対1で勝利した。

前回登板のタンパベイ・レイズ戦も5回無失点とゲームを作るなど、前田は2戦続けてベテランらしい安定感を発揮。前日のダブルヘッダーを1勝1敗として3戦目を迎えており、背番号18がタイガースの4カード連続の勝ち越しに大きく貢献した。

メジャー公式サイト『MLB.com』は、前田の初勝利を伝えるとともに、次回登板以降でさらに好調の波に乗るものと予想。タイガースが貯金を保ったまま4月を終え、5月最初のゲームをものにしたことで、「水曜日は、カレンダーを進めるには完璧な午後となった」と勝利を称えている。
また、前田の投球内容にもフォーカスし、「スライダーは鋭く、3度の空振りと4度の見逃し三振を記録した。彼のスプリッターはさらに4つの空振りを奪った」などと変化球が際立っていたことを強調した。

さらに、前田のメジャーでのキャリアを振り返りながら、「これまでの彼の指標は、寒い気候から抜け出すと投球に違いが現われることを示唆している」とし、毎シーズン、気温が高くなっていくとパフォーマンスも上がっていくと説明。今シーズンも4月は「アップダウンが激しかったが、先週のタンパベイ戦では5回無失点、5奪三振。この結果は、正しい方向への大きな一歩となった」と綴っている。

前田がこの日の白星も含め、やはり季節が進むにつれ好投が続いていることを受け、「まずは5月を楽しむことにしよう」という文言でトピックを結んだ。

シーズン初白星を手にするまでおよそ1か月を擁したものの、この間は中4日でも登板するなどローテーションをしっかり守ったベテラン投手は、ここからの季節、さらに頼れる存在となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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