韓国年金基金、リスク資産の目標比率65%に 収益向上狙う

[ソウル 2日 ロイター] - 世界3位の公的年金基金である韓国の国民年金公団(NPS)は新たな長期資産配分ルールの下で運用資金の65%をリスク資産に配分する。保健福祉省が2日発表した。

同省は「今後は運用収益を上げるため、戦略的資産配分でリスク資産の比率を65%に維持し、その比率の範囲内で迅速にさまざまなオルタナティブ資産に投資する」と表明。

NPSは現在、急速な高齢化で2055年までに資金が枯渇すると予想されており、運用収益の向上が最優先課題になっている。

新たなルールでは長期目標比率の範囲内で柔軟に資産を配分する。

これまでは資産ごとに5年間の目標比率を設定し、毎年比率を見直していたが、同省によると、この仕組みでは投資が制限され、新たな投資機会という最近の市場のトレンドに対応できなかった。

NPSの運用資産は2月末時点で1609兆7000億ウォン(7776億8000万ドル)。株式とオルタナティブ資産の比率はそれぞれ46.7%、16.0%。

今後も収益向上に向け、海外投資と非伝統的な資産への投資を増やす計画だ。

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