育ちすぎたタケノコをおいしく食べる魔法のレシピ…高さ2メートルでも大丈夫、ゆでて塩漬けメンマに加工 ゆくゆくは町の特産品に

幼竹を洗ってメンマ作りをする参加者=湧水町北方の町農畜産物開発加工センター

 鹿児島県湧水町は、育ちすぎたタケノコでメンマを作るワークショップを同町農畜産物開発加工センターで初めて開催した。同町産業振興課によると、2022年の竹林面積は425ヘクタールで、11年の298ヘクタールから約1.4倍に増加。放置竹林の解消と、未利用資源の有効活用を狙う。

 タケノコの旬は3月下旬~4月上旬ごろ。今回使ったのは同日朝に町有林から採ってきたばかりの高さ2~4メートルに成長した幼竹。すぐに親竹になり、地下茎を伸ばして竹林が広がるため伐採しているが、タケノコより硬く山に残されていた。

 ワークショップは4月26日あり、7人が参加。比較的柔らかい幼竹の穂先部分の皮をむいてカットし、ゆでると甘い香りが漂った。1時間ほどゆで、塩漬けにし、参加者は持ち帰ってそのまま1カ月ほど漬けた後、メンマに加工する。

 塩漬け前に試食した同町米永の主婦、川畑夫佐子さん(76)は「シャキシャキしておいしい。山が荒れるのを防ぐことができるし、メンマとして活用でき一石二鳥」と話した。

 来年以降も実施予定。同課林産振興係の亀田尚宏係長(46)は「タケノコと違い掘る必要はなく、親竹より柔らかいので比較的簡単に切ることができる。山に関心を持ってもらい、ゆくゆくは特産品開発につながれば」と語った。

幼竹の皮をむく参加者=湧水町北方の町農畜産物開発加工センター

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