僕らでも打てるアスリートアイアン27機種‼ 選ぶポイントは『表の顔』と『裏の顔』ってどういうこと?

トップブレードが厚いと打点がズレても当たり負けせずボールを強く押せる。薄いとヘッドの動きをコントロールしやすくシャープに振れる

アスリートモデルを選ぶとき、中空やキャビティなどの構造以外に見るべきなのが“顔”と“ソール”。どちらも微妙な違いが難易度やスイングイメージに影響する大事な要素で、自分に合う合わないを大きく左右する。

「顔の違いが影響するのは構えたときの安心感とスイングイメージ。ヘッドサイズが大きく、グースネックでトップブレードが厚いモデルは、打点がズレても当たり負けせず球がつかまる安心感があるし、スクエアに構えて真っすぐボールを打ち出すイメージが持てます」と語るのは、ギアに精通するレッスンプロ伊丹大介だ。

逆に、ヘッドサイズが小さく、ストレートネックでトップブレードが薄いモデルは、ミスヒットには弱いがフェースの開閉や入射角をコントロールしやすいイメージが持てるという。

ソールの違いが影響するのはクラブの難易度。ラウンドソールでソール幅が広く、リーディングエッジや後方を削ったモデルは、ヘッドがボールの手前に入っても刺さりにくく、ソールが滑ってミスをカバーするやさしさがある。

「逆に、フラットソールでソール幅が狭く、リーディングエッジや後方を削っていないモデルは、ソールが地面に刺さりやすく、ダフリのミスにはシビアだが、リーディングエッジで正確にボールを捉えられれば、球の高さやスピン量を緻密にコントロールできます」(伊丹)

今回の取材では、伊丹がアスリートアイアン27モデルを試打して、顔とソール形状を徹底評価している。中空構造、キャビティバック、ハーフキャビティ、マッスルバックなどヘッドの形状で顔も性能も大きく変わると語る。

「顔のポイントは全体のサイズ、ネック形状、トップブレードの厚さです。ヘッド構造によって顔は異なりスイングイメージに直結するので、構えやすく気持ち良く振れる顔を選びたいです。また、ソールのポイントはラウンドの大きさ、幅の広さ、削りのありなし。ミスに対する寛容性と操作性に大きく影響する。ヘッド形状との関係も考えて、自分の技術レベルに合うものを選びたいですね」(伊丹)

まずは、実際に店頭で手に取ってアイアンを構えてみることから試してほしい。

【今回試打したアイアンリスト】
テーラーメイド P790
キャロウェイ APEX PRO
グローブライド オノフ フォージドKURO
タイトリスト T200
ミズノ Mizuno Pro 245
タイトリスト T100
タイトリスト T150
ヨネックス EZONE CB901 フォージド
ピン ブループリント S
ヤマハ RMX VD/M
ミズノ MX-I FORGED
テーラーメイド P7MC
キャロウェイ APEX CB
キャロウェイ X FORGED
キャロウェイ X FORGED STAR
ダンロップ スリクソン ZX7 MkⅡ
ヤマハ RMX VD/R
ミズノ Mizuno Pro 243
ミズノ MX FORGED PRO
ブリヂストンゴルフ 221CB
プロギア PRGR 01
テーラーメイド P7MB
キャロウェイ APEX MB
ピン ブループリント T
ダンロップ スリクソン Z-FORGEDⅡ
ミズノ Mizuno Pro 241
コブラ KING CB/MB

試打・解説/伊丹大介
いたみ・だいすけ/1976年生まれ。2004年プロ入り。スイング理論に精通しクラブに対する造詣も深い。現在は日本ゴルフアカデミーを主宰し、ゴルフの普及に力を入れている

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●アイアンセットの“普通の5番アイアン”は、打ちこなすのは難しい。だが、ロフト25度前後のクラブこそスコアを肝といわれる。関連記事【ロフト25度の番手が重要なんて知らなかった! 飛び系アイアンか? ユーティリティか? それが問題だ】を読めば、ロフト25度前後のベストギアが見つかるかも!?

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