【日本人選手の月間通信簿3~4月 投手編】鮮烈デビューから無傷の4勝、今永が最高評価

今季は4人の日本人投手が新たに海を渡り、8人の投手が新シーズンを迎えた。3人の投手は3~4月の登板はなかったが、残り5人はどうだったのか。それぞれの選手の成績を振り返り、通信簿としてA~Eの5段階で評価する。

3月20日に韓国で行われた開幕戦では、ダルビッシュ有がパドレスの開幕投手を務め、松井裕樹もメジャーデビューを飾った。2戦目には山本由伸もデビューするなど、日本人投手が注目されたシーズンの始まりだった。

今永昇太(カブス) GRADE:A
4勝0敗 防御率0.98 奪三振28 WHIP0.80

そのなかでも特筆すべき活躍をしているのが今永昇太だ。現地時間4月1日のロッキーズ戦でデビューし、6回を無失点、9奪三振という好投で初登板を白星で飾った。3登板目からは3試合連続で勝利をつかみ、無傷の4勝で4月を終えた。MLB公式サイトが選ぶ「4月のMLBチーム・オブ・ザ・マンス」では先発3番手に選出され、「最高のデビューを飾った選手」にも選ばれた今永は文句なしの最高評価だろう。

松井裕樹(パドレス) GRADE:B
2勝0敗 セーブ0 防御率2.35 奪三振9 WHIP1.10

韓国での開幕シリーズでは2試合とも登板し、大谷との対決ではライトフライに打ち取った。3~4月は15試合に登板したが、自責点はわずかに4。2勝を挙げ、4ホールドをマークするなど、パドレスのブルペンで重要な役割を担っている。

菊池雄星(ブルージェイズ) GRADE:B
2勝2敗 防御率2.94 奪三振36 WHIP1.16

今季初登板は4回1/3を3失点で黒星スタートも4月16日の4登板目には好調ヤンキースを相手に6回1失点、9奪三振で今季初勝利を挙げた。次のロイヤルズ戦でも6回を投げて2失点で2勝目を挙げており、キレのあるピッチングを武器に素晴らしいスタートを切っている。

山本由伸(ドジャース) GRADE:C
2勝1敗 防御率3.54 奪三振37 WHIP1.07

韓国での開幕第2戦でメジャーデビューを果たすも、まさかの1回5失点。しかし2戦目はしっかりと修正して5回を無失点に抑えると、3登板目も無失点に抑え、初勝利を挙げた。4月25日のロイヤルズ戦でも無失点で2勝目をマーク。鮮烈な開幕月とはならなかったが、さまざまな重圧を受けながらも、そのたびに期待を超えてきた日本の大エースのこれからが楽しみだ。

ダルビッシュ有(パドレス) GRADE:C
1勝1敗 防御率3.45 奪三振25 WHIP1.15

韓国とアメリカ本土、2度の開幕投手を任されたが、どちらも勝ち負けつかず。3戦目では黒星を喫し、6登板目となった4月30日のレッズ戦で5回を無失点に抑え、ようやく今季初勝利を挙げた。5月には日米通算200勝の偉業達成となるかにも注目したい。

前田健太(タイガース) GRADE:D
0勝1敗 防御率5.96 奪三振17 WHIP1.37

メジャー8年目、新天地タイガースでの初登板は3回1/3を6失点。2登板目は5回2/3を3失点で黒星を喫し、その後も勝ち負けはつかず。4月23日のレイズ戦では5回無失点と本来の投球を披露した。タイガースのチーム防御率はMLB全体で上位につけており、ベテランの前田が与える影響は決して小さくはないだろう。

千賀滉大(メッツ) 登板なし
2月のキャンプイン直後、肩に違和感を覚えてIL入りで開幕を迎えた。5月中には復帰する見込みとなっている。

藤浪晋太郎(メッツ) 登板なし
開幕はマイナーで迎えた。マイナーでアピールし、再びMLBの舞台に舞い戻ってくることに期待したい。

上沢直之(レッドソックス) 登板なし
今季レイズとマイナー契約を結ぶも、キャンプ中にレッドソックスへ。4月28日にメジャー昇格を果たした。

3~4月の日本人投手で最大のニュースは、やはり鮮烈なデビューを飾り、現在もその活躍を続けている今永だろう。そのほかの投手も着実にチームに貢献しており、今月も楽しみだ。5月は千賀の復帰、そして上沢のメジャーデビューなど、日本人投手のますますの躍進に期待がかかる。

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