パ・リーグ球団別週間MVP ソフトバンク柳田、日本ハム田宮がワンツー 楽天・辰己、西武・金子侑も奮闘

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柳田悠岐が7試合連続安打

プロ野球は開幕から約1か月が経過。パ・リーグでは、ソフトバンクが4月23日から7連勝で首位を快走。2位・日本ハムに3.5ゲーム差をつけている。一方、最下位の西武は6カード連続負け越しと元気がない。1日の日本ハム戦に勝利し、連敗は4で止めたが、4位タイで並ぶロッテ、楽天と3.5ゲーム差と、やや水をあけられている。

SPAIAでは4月23日から5月1日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

首位を走るソフトバンクの柳田悠岐が、リーグトップのwRAA5.3をマークした。期間中8試合のうち7試合でヒットを放つなど好調。30打数10安打の打率.333、2本塁打、9打点を記録した。

4月29日の西武戦では9回裏に第2号逆転サヨナラ3ランを放ち、球団63年ぶりとなる3試合連続サヨナラ勝ちに貢献。翌30日の楽天戦では、山川穂高と今季初のアベックアーチを放つなど、チーム最年長野手がリーグNo.1の得点力誇る打線をけん引している。

田宮裕涼が1試合3適時打、辰己涼介は3試合でマルチ安打

2位につける日本ハムでは、田宮裕涼がwRAA3.8でチームトップだった。期間中7試合のうち6試合に出場して4本の二塁打含め19打数8安打の打率.421、5打点をマーク。27日のオリックス戦では3本のタイムリーヒットで4打点をあげる活躍で9対0の大勝に貢献するなど、正捕手獲得へ持ち味の巧打でアピールを続けている。

じりじりと借金を減らしている楽天では、辰己涼介がチームトップのwRAA3.5をマークした。期間中7試合のうち6試合でヒット、3試合でマルチ安打を記録するなど、25打数9安打の打率.360、1本塁打、1打点。打率も3割に乗せ、安定感のある打撃を見せている。

借金2ながら3位のオリックスでは、福田周平がwRAA2.9でチームトップだった。8試合中5試合でトップバッターを務め、猛打賞を1度記録するなど19打数8安打、打率.421、2打点と好調だったが、近3試合は上半身のコンディション不良で欠場。リードオフマンとして打線に欠かせない存在なだけに、早期復帰が待たれる。

金子侑司が意地の2発、佐藤都志也が打撃好調

最下位の西武では金子侑司がチームトップのwRAA2.6と奮闘している。期間中8試合のうち6試合でスタメン出場し、27打数9安打の打率.333、2本塁打、6打点をマーク。29日のソフトバンク戦で通算1000試合出場を達成したベテランは、この日も一時勝ち越しとなる2号3ランを放った。低調な打線の中で一人気を吐いている。

楽天と並び4位タイのロッテでは、佐藤都志也がwRAA2.2でチームトップ。期間中8試合のうち7試合でスタメンマスクをかぶり、24打数8安打の打率.333、4打点をマーク。28、29日の楽天戦では2試合連続タイムリーを放つなど、武器のバッティングで正捕手争いを一歩リードしている。

この期間中はクリーンナップ以外の打者の活躍が各チーム目立った。ただ、首位のソフトバンクは今回リーグトップだった柳田悠岐をはじめ、山川穂高、近藤健介の主軸がしっかり機能。ホークスの独走を許さないためにも、残りの5球団は主砲たちが躍動する5月戦線としたいところだ。



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