想定利回り9%での運用結果を紹介
2024年2月9日に金融庁が公表した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」によると、2023年12月末時点でのNISA(一般・つみたて)の買付額はおよそ35兆円にものぼります。
2024年1月から新たにスタートした「新NISA」への認知度は今度ますます高まっていくでしょう。
今回は、そんな新NISA制度の仕組みをおさらいし、年間240万円を5年間投資して「元本1200万円」がいくらになるかのシミュレーション結果をご紹介します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【新NISA】つみたて投資枠と成長投資枠をおさらい
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用することができます。
つみたて投資枠は長期・分散・積立に適した投資信託やETFを対象としています。
初心者でも選びやすい銘柄が揃っており、定期的に積み立てることで安定的な資産形成が期待できるでしょう。
一方、成長投資枠では、投資信託やETFの他に株式やREITも対象となりますが、全ての銘柄が対象ではないので注意が必要です。
どの商品を選ぶか迷う場合は、つみたて投資枠の商品を一括投資で購入する方法もあります。
NISAを活用した資産運用には元本割れリスクが伴いますが、長期的な運用でリスクを抑えることは可能です。
少額からでも早めに投資を始め、購入タイミングを分散することをおすすめします。
今回は「年間240万円を5年間積立投資した場合」のシミュレーション結果を見ていきます。
【検証】年間240万円ずつ5年間投資したら資産はどうなる?
それでは、実際に資産運用結果をシミュレーションしてみましょう。
今回は、利回り9%でシミュレーションしています。
年間240万円を5年間投資をした場合の金額を、金融庁の「資産運用シミュレーション」を用いて試算します。
- 元利合計:1508万5000円(元本1200万円+収益308万5000円)
元本1200万円に対して、収益だけで約308万円を得られる試算となりました。
シミュレーション通りに運用が進むと、元利合計で1500万円以上の資産をつくることができます。
5年間という短期間でこれだけ資産の増加が期待できるのは、投資の強みといえるでしょう。
ただし、今回のシミュレーション結果は安定して利回り9%で運用していることを想定しています。
投資には元本割れなどのリスクが伴いますので、上記はあくまで目安となる点にご留意ください。
資産運用は早めのスタートが吉
今回は新NISA制度をおさらいしながら、年間240万円を5年間投資した場合のシミュレーション結果を紹介しました。
5年間という短期間であっても、収益だけで約300万円もの資産が増える結果となっていました。
ただし、今回は利回り9%と利率がやや高い設定でのシミュレーションになっています。
株式が多めに組み込まれたファンドなどは利回りが高くなる傾向がありますが、「ハイリスク・ハイリターン」という言葉がある通り、リスクも高くなってしまいます。
「資産は増やしながらも、考えられるリスクを少しでも抑えたい」という方は、運用期間を延ばしたり、想定利回りの目標数値を下げると、リスクを抑えた運用ができるでしょう。
ご自身のポートフォリオや運用スタイルに合わせて調整してみてくださいね。
参考資料
- 金融庁「NISAを知る」
- 金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」
- 金融庁「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」