【2024最新】JALフリート 保有145機まとめ、ボーイングorエアバス・今後の導入計画は?

伊丹空港 2023年11月19日撮影 JA03XJ エアバスA350-941 日本航空

2024年3月にエアバスA321neoを含む3機種計42機の新型機の導入計画を発表した日本航空(JAL)。エアバスA350-900型機の導入以来、フリートにエアバス機が増え続けています。今回は、JALの2024年4月現在の最新の保有機材と、今後導入される予定の機材についてまとめていきます。

■JAL運用中機材総まとめ!エアバスは全部で何機?

© FlyTeam islandsさん羽田空港 2024年3月31日撮影 JA03WJ エアバスA350-1041 日本航空

JALは現在、計145機の機材を運用しており、このうち787や777などのボーイング機は合計127機、A350-900,1000のエアバス機は18機。各機材の内訳は以下の通りです。

機材 機数 備考
A350-900(国内線仕様) 15 1機事故抹消、2機+事故機の代替1機受領予定
A350-1000 3 10機受領予定
737-800 42 2機JTAへ移籍、7機抹消済み
767-300 27 2機貨物型へ改修、5機抹消済み
777-300ER 13
787-8 23 ZIPAIRへ6機移籍
787-9 22

【FlyTeam】JAL 運航中機材一覧は、こちら

© FlyTeam KoshiTomoさん羽田空港 2022年7月29日撮影 JA601J ボーイング767-346/ER 日本航空

この中で最も新しい"最年少"の機材は、エアバスA350-1000型機の「機体番号:JA03WJ」で、3月31日に日本に来たばかり。一方、現役"最年長"の機材はボーイング767-300ER型機の「JA601J」で、2002年5月に納入。約23年に渡り活躍しており、最新の「JA03WJ」との機齢差は約20年もの開きがあります。

<JAL 国内線フラッグシップ エアバスA350-900>

© FlyTeam Satoshi.Tさん羽田空港 2024年1月4日撮影 JA07XJ エアバスA350-941 日本航空

JALの国内線向け機材で最も新しいのがA350-900。機体番号末尾に「XJ」が付くのが特徴で、これまで国内線向けに16機導入され、羽田/伊丹・新千歳・福岡線などの幹線で活躍しています。しかし、このうちの1機「機体番号:JA13XJ」は2024年1月2日に羽田空港への着陸中に大破炎上し、抹消。現在は15機体制で運航されています。この15機のうち、「JA01XJ」「JA02XJ」「JA03XJ」の3機にはA350導入を記念したデザインが描かれており、3機で色違いの「A350」ロゴが特徴です。また、「JA15XJ」にはJALが所属する航空連合・ワンワールドの特別塗装が施されています。

© FlyTeam にっさんさん羽田空港 2024年2月26日撮影 JA01XJ エアバスA350-941 日本航空 © FlyTeam Echo-Kiloさん新千歳空港 2024年4月13日撮影 JA02XJ エアバスA350-941 日本航空 © FlyTeam プリンスさん伊丹空港 - Osaka International Airport [ITM/RJOO] 2024年3月21日撮影 JA03XJ エアバスA350-941 日本航空 © FlyTeam 現地の人?さん羽田空港 2023年10月8日撮影 JA15XJ エアバスA350-941 日本航空

<JAL 国際線新フラッグシップ エアバスA350-1000>

2024年1月、JALの新たな“フラッグシップ”として運航を開始したA350-1000。現在は3機体制で、羽田/ニューヨーク(JFK)・ダラス線に投入されています。このうち初号機の「JA01WJ」と「JA02WJ」には、導入記念のデザインが施されており、機体後方に赤色で「A350-1000」の文字が描かれています。A350-900に施された導入記念塗装とは異なり、こちらは2機共通のデザインです。

© FlyTeam SPLKKさん羽田空港 2024年4月21日撮影 JA02WJ エアバスA350-1041 日本航空

<活躍中のボーイング787シリーズ 国内線仕様は4機だけ!ZIPAIRへの移籍も>

© FlyTeam Espace77さん羽田空港 2023年1月8日撮影 JA846J ボーイング787-8 ドリームライナー 日本航空 © FlyTeam local_train64さん中部国際空港 2023年5月1日撮影 JA861J ボーイング787-9 日本航空

JALは現在、ボーイング787-8型機を23機、787-9型機を22機運用中。まず2012年3月に787-8「JA822J」と「JA825J」の2機を受領、約3年後の2015年6月に787-9の初号機「JA861J」を受領しています。2機種ともにほとんどの機材が国際線用ですが、2019年10月以降に導入された4機の787-8「JA846J」「JA847J」「JA848J」「JA849J」は国内線仕様の機材。この4機は、同型機や国内線仕様機材の中でも少数派の”レア機材”といえるでしょう。

© FlyTeam TIA spotterさん成田国際空港 2022年12月25日撮影 JA822J ボーイング787-8 ドリームライナー ジップエア

また、一部の機材はJALを離れて他社で活躍中です。787-8のうち、初期に導入された「JA822J」および「JA824J」から「JA828J」までの計6機は、JALが出資するLCC・ZIPAIRに移籍。JAL時代とは打って変わって、緑色のチートラインが特徴的な塗装をまとい、中長距離国際線で活躍しています。

<退役の時迫るJALの“顔”ボーイング777-300ER>

© FlyTeam こぐともさん福岡空港 2024年1月13日撮影 JA731J ボーイング777-346/ER 日本航空

JALはもちろんのこと、合併した旧日本エアシステム(JAL)でも運用されていたボーイング777シリーズ。これまで、シリーズ全体で最大46機を運用し、国内線・国際線問わずJALの“顔”として活躍してきました。しかし現在では777-200、200ER、300型機が全機退役し、残るは長距離国際線で活躍する777-300ER型機13機のみとなっています。その777-300ERについてもA350-1000の導入に伴い、今後徐々に退役が進んでいく予定。現時点で退役機は発生していませんが、その活躍が見られるのも、そう長くはないかもしれません。

© FlyTeam HK Express43さん福岡空港 2024年2月27日撮影 JA732J ボーイング777-346/ER 日本航空

777シリーズは活躍年数が長いこともあり、これまで多数の特別塗装機が運航されてきました。現在運航中の特別塗装機は、「JA732J」のワンワールド塗装機のみです。

<JAL最古参 ボーイング767-300ER 貨物機へ改修される機材も>

© FlyTeam よんろくさん成田国際空港 2022年1月4日撮影 JA621J ボーイング767-346/ER 日本航空 © FlyTeam harahara555さん羽田空港 2024年4月14日撮影 JA614J ボーイング767-346/ER 日本航空 2002年から導入されたボーイング767-300ER型機。現在JALが所有する機材の中でも最古参にあたる機種で、一部機材の退役は始まっているものの、国内線や近距離国際線などでまだまだ活躍中です。こちらも777シリーズと同様、これまで多くの特別塗装が施されてきており、現在は「JA614J」がディズニ―とコラボした「JAL Colorful Dreams Express」仕様で運航されています。なお、「JAL Colorful Dreams Express」の運航期間は2024年4月までの予定とアナウンスされており、まもなく終了するものとみられます。© FlyTeam Timothyさん成田国際空港 2024年2月19日撮影 JA653J ボーイング767-346/ER(BCF) 日本航空

また、「JA653J」「JA654J」の2機は貨物機に改修され、「JAL CARGO」機材として活躍中。今後さらに旅客型の機材が1機、貨物機に改修される予定です。

<JAL 最多運用機種 ボーイング737-800 出自はバラエティ豊か>

© FlyTeam みぐさん羽田空港 2024年2月25日撮影 JA334J ボーイング737-846 日本航空 © FlyTeam ceskykrumlovさん羽田空港 2018年5月5日撮影 JA344J ボーイング737-846 JALエクスプレス

現在全42機が運航中のボーイング737-800型機。グループ会社の日本トランスオーシャン航空(JTA)を含め、200席級のナローボディ機は全てこの機材に統一されています。そんな737-800の初号機は「JA301J」で、JALのフリートには2006年11月に加わっています。この「JA301J」を含め、現在JALで活躍中の737-800の大半は、ブランド消滅したJALエクスプレスで活躍していた機材。新造機としてJALエクスプレスに納入されたものや、「JA301J」のように一旦JALに納入されたのちJALエクスプレスに移籍したもの、はたまたJALのみで活躍しているもあり、出自はさまざまです。また、機齢は若いものの一部は既に退役しており、海外へ活躍の場を移している機材もあります。このほか、「JA348J」と「JA350J」については、JTAに移籍しています。

© FlyTeam A.Tさん関西国際空港 2024年3月31日撮影 JA348J ボーイング737-846 日本トランスオーシャン航空

■JAL発注中機材まとめ “新顔“A321neoに注目 どの機材を置き換える?

現在JALが発注している機材はエアバスA321neo、A350-900、A350-1000、ボーイング737-8MAX、787-9の合計5機種。それぞれの機数、導入時期、置き換え対象の機材は以下の通りです。

機材 発注数(未受領分) 導入時期 備考
A321neo 11 2028年度以降 767-300ER置き換え
A350-900(国内線仕様) 3 2025年度下期(事故代替機) 1機は事故機の代替
A350-900(国際線仕様) 20 2027年度以降
A350-1000 10 現在導入中 777-300ER置き換え
787-9 10 2027年度以降
737-8-MAX 21 2026年以降 737-800置き換え

<JAL初導入のA321neo ナローボディで767置き換えへ>

© FlyTeam にっさんさんA321neo ANAが運用中の同型機

JALが初めて導入するエアバスナローボディ機がA321neo。日本では既に全日本空輸(ANA)のほか、ピーチ、ジェットスタージャパンといった2社のLCCが導入しています。2028年度以降に納入され、ワイドボディ機である767-300ERを置き換える予定です。

<まだまだ増えるA350シリーズ、国際線向けの-900も導入へ>

© AIRBUSJAL A350-900初号機

A321neoの導入と同時に発表されたA350-900の国際線仕様機材の発注。2027年度以降に20機を導入し、北米・アジア・インドなどの国際線機材を大型化します。また、国内線仕様機材についても、事故代替機を1機追加発注済みで、こちらは2025年下期に導入を予定しています。従来から発注されているA350-900の国内線仕様機材およびA350-1000の追加導入もあわせ、まだまだ数を増やしていくことになります。

<737シリーズ最新の737-8MAX 26年から導入、737-800一部を代替>

© Boeingボーイング 737-8-MAX

一部の737-800の代替として、2023年3月に導入が発表された737-8MAX。現在運用されている737-800の約半数にあたる21機が、2026年より順次導入される予定で、A321neoとあわせてナローボディ機を2機種運航します。なお、737MAXは、日系航空会社の中ではANAとスカイマークが導入予定です。

<787-9追加導入、初号機との機齢差は10年以上!?>

© FlyTeam STORK2さん羽田空港 2024年1月29日撮影 JA880J ボーイング787-9 日本航空

現在、国際線で活躍している787-9についても、今後追加導入が行われます。2027年度以降に10機を導入し、国際線の機材大型化を図ります。注目は、787-9初号機の「JA861J」との機齢差。追加導入機材との導入時期は約12年もの開きがあり、同型機の中でも10年以上の“年の差”が生まれることになりそうです。

以上、JALが現在保有している機材と導入予定の機材についてまとめました。これから導入される新型機に思いを馳せつつ、今後退役が予想される機材には、今のうちに写真に収めるなど記録を残したり、狙って搭乗してみてもいいかもしれません。

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