『名探偵コナン』怪盗キッド、実写化するなら? キャスティング候補を勝手に妄想

星の数ほどの顔と声で警察を翻弄し、「平成のルパン」「月下の奇術師」などの異名をも欲しいままにする神出鬼没の大泥棒、怪盗キッド。『名探偵コナン』ファンからの人気も高く、彼がキーパーソンを務める劇場版最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』はシリーズ歴代トップのロケットスタートを切っている。

そこで今回は、「もし名探偵コナンの新作実写化が発表されたら……」という仮定のもとで、“実写版怪盗キッド”の可能性について想像を膨らませてみたい。その役柄にぴったり合いそうな役者たちを取り上げていくので、しばし妄想にお付き合いいただけると幸いだ。

怪盗キッドといえば、純白のスーツ姿にマント、シルクハット、そしてモノクルというスタイルが特徴。「ポーカーフェイスを忘れるな」という父親の教えを守り、いつでも余裕たっぷりの笑みを浮かべる紳士的な人物だ。もし実写化するなら、スーツ姿が似合うことは絶対条件と言っていいだろう。その一方で、怪盗キッドの正体である黒羽快斗は、マジックが好きなごく普通の17歳の高校生。怪盗キッドに“変身”している時も、どこか子どもっぽい部分を残しているのが魅力でもある。

そうなると、怪盗キッド役にはスーツと学生服の両方を着こなせるような俳優が適任ということになる。かなりハードルが上がったように思われるが、たとえば高橋文哉はどうだろうか。

高橋は『仮面ライダーゼロワン』の主演などで知られる売れっこ俳優だが、現在23歳でどこか幼さの残る顔立ちをしている。そのためスタイリッシュなスーツ姿が似合う一方、制服姿もよく馴染んでいる印象だ。2023年に公開された青春ラブストーリー映画『交換ウソ日記』では、さわやかな制服姿でファンのハートを撃ち抜いていた。

また、スタイリッシュでありながら子どもっぽいという条件でいえば、なにわ男子の道枝駿佑も有力候補として名前を挙げたくなる。道枝は現在21歳で、2024年1月から放送されたドラマ『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)では、カリスマ的な魅力をもつ謎の高校生・美島零役を見事に演じていた。その一方で、身長180cmというスタイルのよさからスーツの着こなしにも定評があるため、怪盗キッド役にふさわしいように思われる。

さらに怪盗キッドといえば、泥棒を“芸術”にたとえるようなキザなセリフ回しも特徴の1つ。2023年春ドラマの『王様に捧ぐ薬指』(TBS系)で“リアル王子様”のような御曹司役にキャスティングされ、橋本環奈演じる主人公と大恋愛を演じた山田涼介は、ハマリ役になりそうな予感がある。

その一方、怪盗キッドは実際には意外と肉体派。厳重な警備が張り巡らされた場所から獲物を盗み出すため、ありとあらゆるアクションを駆使している。作中最強キャラの京極真と1対1でバトルしたこともあるほどだ。実写でその活躍を再現するなら、役者には身体を張ったアクションが求められることだろう。

そこで名前を挙げるべきは、やはり横浜流星だろうか。有名な話だが、横浜は極真空手の有段者で、中学生の頃には国際大会に優勝したこともある実力の持ち主だ。ほかにも逸話には事欠かず、映画『春に散る』ではプロボクサーの役を演じるために身体を鍛え上げ、撮影後にボクシングのプロテストに合格。また映画『ヴィレッジ』の撮影では、格闘技経験者ならではの高度な受け身の技術を活用していたらしく、舞台挨拶にて元格闘家の共演者・一ノ瀬ワタルから「それをやられる俳優さん俺は初めて出会った」と絶賛されていた。(※)

どんなアクションシーンでもこなせそうな信頼感があるので、怪盗キッド役をぜひ見てみたい俳優だ。ただフィジカルがあまりに“強すぎる”ため、むしろ京極や安室透の方が向いているかもしれないが……。

同じくアクションに期待できる若手俳優として、志尊淳の名前も挙げておきたい。映画『HiGH&LOW THE WORST』における鳳仙学園のトップ・上田佐智雄や、Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』の蔵馬など、ド派手なバトルシーンのある役柄をこなしてきた。クールな顔でダイナミックなアクションを行う姿は、怪盗キッドそのものだ。

なお、『名探偵コナン』はこれまで何度か実写化されているが、アクションシーンの再現が難しかったためか、基本的にはミステリー寄りの作りになっていた。しかしここ最近、VFX技術の進化によって実写化作品を取り巻く状況は大きく変わっており、Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』や映画『ゴールデンカムイ』といったアクション路線の成功作が次々生まれている。

『名探偵コナン』に関しても、いつか迫力のある映像で実写化される日がやってくるのではないだろうか。もしそんな企画が実現するとすれば、誰が怪盗キッド役を演じることになるのか……想像は膨らむばかりだ。

参照
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202305010000418.html
(文=リアルサウンド編集部)

© 株式会社blueprint