春の耕作に向けた準備を進める北大荒集団 中国黒竜江省

春の耕作に向けた準備を進める北大荒集団 中国黒竜江省

 【新華社ハルビン5月3日】中国黒竜江省で開墾事業などを手がける農業企業の北大荒農墾集団はこのほど、省内各地で管理する農場で春の耕作準備を本格化させた。黒土を早めに耕作可能な状態にし、今年の穀物の安定的な生産、増産の実現に向け基礎を固めた。

 鶴崗市蘿北(らほく)県にある黒竜江軍川農場川北管理区の田んぼでは、凍結していた土壌が融解し、農家が耕運作業と早めの代掻きを行っている。

 同農場の技術者、陳雨生(ちん・うせい)さんは、早めに代掻きを行うことで土壌に水や肥料が十分に浸透する時間が確保でき、整地や田植えの質が向上し、地下水不足の問題を解決するのに役立つと紹介した。最も重要なのは、水の浸透により土壌を温め、保温することで、土壌の融解を促進し、寒の戻りによる被害を軽減できることだという。

 県内にある黒竜江名山農場向陽渠管理区では、大型トラクターが散布装置をけん引し、十分に腐熟した稲わらを田んぼに散布している。昨年秋の収穫後、同社は稲わら腐熟技術を導入。廃棄物の稲わらを冬の間に十分に腐熟させることで、土地を肥沃化させ黒土を保護する「栄養素」に変えた。

 双鴨山市饒河県にある黒竜江紅衛農場では、5万6500ムー(約38平方キロ)の高規格農地の建設が全面的に始まった。従来の水田の小さな区画を大きな区画に改造することで、有効作付面積が平均で3%増加する。(記者/唐鉄富)

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