【NHKマイルC/データ攻略】GI勝ちの人気一角に「2.1.0.0」 “馬券内率100%”条件発動で穴党もギブアップか

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今週は東京競馬場でNHKマイルC(芝1600m)が行われる。一昨年は3連単153万馬券の大波乱決着、昨年も3連単25万馬券と人気薄激走が珍しくないレース。馬番2桁番の好走が目立つのも大きな特徴だ。

ここでは、過去10年からジャンタルマンタルダノンマッキンリーにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■ジャンタルマンタルに“100%データ”該当

昨年の朝日杯FSを無敗で制したジャンタルマンタル。年明け以降はクラシック戦線を見据えて共同通信杯から始動、皐月賞も見せ場たっぷりの3着と改めてその力を示した。得意のマイルに替われば主役級。その期待の裏付けとなるデータはこちら。

・前走皐月賞でひと桁着順【2.1.0.0】

3頭すべて馬券内の“100%データ”に該当。一見すると少ない母数にも思えるが、クラリティスカイ、ロードクエスト、アドマイヤマーズと該当馬3頭はいずれも皐月賞で馬券外だった馬。それがマイル替わりであっさり連対圏まで巻き返した事実に注目すべきだ。ハイレベルのクラシック戦線で大負けせず走ったアドバンテージは計り知れない。

デイリー杯2歳S→朝日杯FS→共同通信杯→皐月賞→そしてNHKマイルカップ。このローテーションは2019年の本レース勝ち馬アドマイヤマーズとまったく同じだ。今回引き当てた枠順も同じ8枠となれば、否が応でもその再現を期待したくなるというもの。高速馬場への適性は皐月賞で証明済みで、データも盤石となればさすがに穴党も今回ばかりはギブアップか。

■ダノンマッキンリーに【0.0.0.8】の鬼門

その一方で、ジャンタルマンタルと朝日杯FSでも相対したダノンマッキンリーは不安要素ありと言わざるを得ない。前走ファルコンSは上がり3F33秒6の脚で勝利。前残り決着を大外一気の切れ味で制したレースは強さを感じさせるものだったが、今回はローテーションが鬼門データとなる。

・前走ファルコンS勝ち馬【0.0.0.8】

8頭すべて馬券外と、悲惨な数字に。単勝10倍台前半の馬が3頭いたようにまったくノーチャンスというわけではなかったが、ことごとくローテーションの壁に阻まれてしまっている。200mの距離延長は想像以上に厳しい臨戦過程なのだろう。

これまで挙げた3戦はすべて1400mと、現状は短い距離への適性を示しているダノンマッキンリー。同じモーリス産駒のピクシーナイト、シゲルピンクルビーのように最終的にはスプリンターとしての道を歩むことも予想される馬だ。折り合いに対する課題は完全に解消されたとは言い切れず、東京芝1600mのここは“消し”の選択肢が浮かんでくる。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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