「新卒でどの会社に入るかは大事」 人材紹介会社に勤める40代女性がそう断言する理由

転職サービス「doda」などを運営するパーソルキャリアは2024年4月8日、参加型企画の特設サイト「はたらクイズ」を公開した。生活者が抱えるさまざまな「はたらく」に関する疑問を100個選び、誰もが自由に回答できる。

回答の結果はリアルタイムで集計され、他の人の回答を見たり、回答をSNSでシェアしたりすることができる。回答可能期間は、ゴールデンウィーク明けの5月7日(火)午前10時までだ。

「大事だとは思わない」が最も多いのは20代

人材紹介会社に勤める40代女性のAさんに「はたらクイズ」に答えてもらった。選んだクイズは「新卒でどの会社に入るかってそんなに大事なの?」というものだ。

Aさんは迷わず「そう思う」を選んだが、回答者の集計結果は意外にも「そう思う」が18%と少数派。「どちらかと言えばそう思う」が38%で、「あまりそう思わない」が31%、「そう思わない」が13%だった。

「そう思う」は「どちらかというと」を合わせると56%で過半数となるものの、単独では圧倒的多数ではなく、「そちらかというと」という消極的な回答が多い。

「そう思わない」が最も多いのは20代で16%。30代と40代は14%、50代は12%、60代は9%で、年代が進むにつれて「そう思わない」が減っている。なお、この割合は2024年4月26日18時現在のもので、回答者が増えると変動する可能性がある。

Aさんは「新卒で入る会社が大事ではないという回答が、若い世代で多いのは意外」と述べ、その理由についてこう分析した。

「若い人たちは売り手市場の中で、別に一生ひとつの会社で働くつもりもないし、新卒で入った会社だけがことさら重要というわけでもない、と考えているのでしょうね。一方、年長者は、社会人生活を送るにつれて、新卒で入った会社の影響を強く感じているのかもしれません」

回答者からは「三つ子の魂100まで」という声も

「はたらクイズ」では、回答とともにその理由も問われる。Aさんが「そう思う」とした理由は、次のようなものだった。

「転職する際に『その会社の選考を突破した』『その会社の教育を受けた』点がポジティブに評価されると思うから」

Aさんが特に重要だと考えるのは「教育」。実際、大手企業のハイクラス・ポジションに若手人材を紹介するときは、新卒で入社した会社がものを言うことが少なくないという。

「人材を紹介するうえで、きちんとした仕事のやり方の教育を受けてきたかどうかは、非常に重要なんですね。ただ、いくら有名企業に入ったとしても、入社1~2年で辞めている場合には『仕事を一通り覚えるには至ってないな』とか『大事な仕事を任されなかったのだろう』と疑われますので、5年くらいはいた方がいいでしょう」

「はたらクイズ」では、回答の集計とともに他の人の回答も見ることができる。Aさんが印象に残ったのは、次のような回答だという。

「三つ子の魂100まで。価値観の基準がここでできる」(40代/女性)
「ネームバリューやチャンスというより、20代の数年を有効に使えるか否かという点で大事」(30代/男性)

この理由を書いた人たちも「新卒でどの会社に入るかは大事」と答えたのではないか、とAさんは考えている。

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