「非常に試されたラウンド」石川遼は無念『73』 決勝での挽回期す

「73」で後退した石川遼。ショット不振で苦しいゴルフとなった(撮影:上山敬太)

<中日クラウンズ 2日目◇3日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース (愛知県)◇6557ヤード・パー70>

初日に上位発進を決めていた石川遼は、1バーディ・4ボギーの「73」とスコアを落としトータル1アンダー・24位タイに後退した。「非常に試されたラウンド。悔しいですね」と表情を曇らせた。

1番からスタートした石川は「朝一からピッチングで(グリーン)手前のバンカーに入れるバカやっているし…」とパー発進ではあるが、納得のいかない出だしとなっていた。2番パー5でバーディを先行させたが、4番で乗らず寄らずの2パットボギー。そこからはパーでしのぎ続けたが、「微妙な距離のパーパットを外してしまって…」と後半はノーバーディの3ボギーを喫した。

「グリーンに行くまでが全部ミスショットだった。最後パターに全部の負担が来ていたような感じ」。難しい状況に行くこともあったが、フェアウェイのいい位置からのショットも思うように乗せられない。ウェッジを持つシーンでも「ピンを攻められる状況から攻めきれなかったりとか、距離感が合っていなかったりとか」とチャンスにつけることができなかった。

きょうの統括を終えた石川は、目線を下に落とし「かなり気力を使いました」と言って口をつぐんだ。終始、表情には“悔しい”という思いがあふれ出ていた。

だが、予選落ちとなったわけではない。トップと9打差ではあるが、あと2日間残っている。「自分自身のテーマもかなり重要になってきます。そのテーマとしっかり向き合うことができれば、まだまだチャンスはあると思う」。気持ちを切り替えて、課題と向き合っていく。

それでも、きょうのゴルフは石川にとって「なかなかきますね、これは…はい」とメンタルに響いたようだ。あすは石川の笑顔が見られることを願いたい。(文・高木彩音)

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