京滋大学野球 医療国家資格の取得を目指しながら4シーズン目で1部の舞台をつかみとった明治国際医療大学

中日の大野雄大投手やソフトバンクの木村光投手らを輩出した京滋大学野球の春季リーグが始まっています。
明治国際医療大学は、医療国家資格の取得を目指し、スポーツと勉強を両立する大学ですが、今季1部リーグに昇格しました。
京都府南丹市にキャンパスがある明治国際医療大学は、救急救命士や看護師、柔道整復師など国家資格の取得が目指せる大学です。

【声】
「将来の夢が接骨院を開業することだったので、柔道整復師か鍼灸師の資格をとれる学校探していて、消防士を目指していたので消防士にもなれて、救急救命士にもなれるこの大学を選びました」

野球部は歴史が浅く2019年に準硬式野球部として誕生。
2022年に硬式野球部に生まれ変わり、京滋大学野球連盟2部リーグに所属しました。
1年目から春と秋のリーグで6チーム中4位の結果を残し、去年の春のリーグで2位。
そして迎えた秋のリーグで待望の優勝を勝ち取り、1部の最下位チームとの入れ替え戦で見事勝利し、4シーズン目で1部の舞台をつかみとりました。

チームを率いるのが石田雅紹監督です。
選手として甲子園に出場し、社会人まで野球を続け、その後、京都産業大学や環太平洋大学などで監督として実績を多く残して、2019年の野球部立ち上げからチームに携わっています。

【声】明治国際医療大学 石田雅紹監督
「発足した時のメンバーはやっぱり野球が好きで、頑張ってくれたというのが今に繋がっている」

練習は学校内か、近くの小さなグラウンドで行われています。
学校内に野球部の専用グラウンドはないため、工夫しながら練習が行われていて、打撃練習はゴルフ部のネットを使用しています。

【声】明治国際医療大学 4年 小野龍毅キャプテン
「いつも監督さんにも言われているんですけど、その限られた練習環境の中でどうやって
自分達が効率良く出来るか、そこら辺はやっぱり社会に出ても、大事になってくる部分だと思うので、そこら辺を一人ひとりが考えるようにしていると思います」

テニスコートの横に作られたブルペンで投げ込んでいるのは、チームの中心選手・杉本琉成選手です。
杉本選手は救急救命士を目指すため、2年生のときに天理大学を中退し、去年の春に明治国際医療大学に入り直しました。
春のリーグで8勝、秋のリーグでも4勝をあげ、最優秀選手に輝きました。
打撃面でも4番を務めるなど二刀流でチームを1部昇格に導きました。

【声】明治国際医療大学 2年 杉本琉成選手
「秋で良かったところは、投打で両方活躍できたっていうのが、自分の中では自信もできて
入れ替え戦でも大事な場面にホームランも打てたりして、1部でもやっぱ通用するんやなっていうのは直で感じました」

先月開幕した春季リーグでは、ここまで厳しい戦いが強いられ、4連敗と1部リーグの洗礼を受けています。
第3節では、去年、大学選手権に出場した花園大学が相手です。
先発のマウンドにあがったのはチームの大黒柱・杉本選手。
1回にフォアボールでランナーを出しますが、その後は多彩な変化球を駆使して、5回までヒット1本に抑える完璧なピッチングをみせます。
迎えた6回の明治国際医療大学の攻撃、2アウト2塁で4番杉本に打席がまわります。
ここは勝負を避けられ、フォアボールで出塁します。
続くチャンスで5番・紺野、2ストライクと追い込まれた5球目。
完璧にとらえたあたりは左中間へのタイムリーツーベースで2点を先制します

ナレ)7回・花園大学に2アウト1塁2塁のチャンスを作られます。
なんとか踏ん張りたい杉本。
打ち取った当たりにみえましたが、味方の守備のミスが続きで同点に追いつかれます。
その後、延長戦に入り、迎えた10回裏、ここまで一人で投げ続けていた杉本でしたが、1アウトから2塁打を打たれピンチを迎えます。
続くバッターにレフトへのタイムリーヒットを打たれ、サヨナラ負け。
1部リーグでの初勝利は持ち越されましたが、確かな手ごたえはつかんでいました。

【声】明治国際医療大学 2年 杉本琉成選手
「自分的にもきょうは一番良かったかなと思います。
勝てた試合かなと思いましたが、少し気の緩みとか練習の成果がまだ出なかったというか
改善しなければいけない点が多かったと思います」

【声】明治国際医療大学 4年 小野龍毅キャプテン
「ここ最近の試合は、勝てそうで勝てない試合が続いているので、きょうは杉本の調子も良かったですし、勝ちたかったのですが、日頃から監督さんが言っておられるミスが多かったので、そのミスを減らしていかないと、この先こういう試合を勝てないと思うので、そこら辺をもう一度、チーム全員で気を引き締めて初勝利を目指していきたい」

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