ネリに“タイソン陥落”の再現は可能か 井上尚弥に「成敗されるだろう」現実的な米国からの指摘

井上尚弥【写真:浜田洋平】

5月6日に東京ドームで激突、Amazon プライム・ビデオで独占生配信

ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は5月6日、東京ドームで元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦を行う。世界で最も権威ある米専門誌「ザ・リング」の記者は「殴り合い上等の奴は、最後は井上尚弥に成敗される」と東京Dでの“タイソン陥落”再現を否定した。

リング誌は「ナオヤ・イノウエ―ルイス・ネリ戦の勝敗予想」との見出しで記事を掲載。同誌の記者6人と業界の識者14人が勝敗予想した。同誌のリー・グローブス記者は、井上が8回KO勝ちすると予測。「ネリは経験があり、パワフルで自信満々の危険なボクサーだ。そして、東京ドームでマイク・タイソンを倒したジェームス・ダグラスの再現ができると信じているだろう」と想像した。

1990年に東京ドームで行われたタイソン―ダグラス戦。圧倒的優位とみられていたタイソンが10回KO負けを喫した。今回は、それ以来34年ぶりに東京ドームで行われるボクシング興行だ。グローブス記者は「ダグラスの偉業が今でも特別なのには理由がある。それが稀だからだ」と指摘。「ネリはアウトボクシングもできるが殴り合いが好きだ。そして、殴り合い上等で挑んだ奴は、最終的にイノウエに成敗される」と“タイソン陥落”の再現は現実的ではないとした。

ネリは2021年、同階級でブランドン・フィゲロア(米国)にKOでプロキャリア初敗戦を喫している。グローブス記者は、むしろネリのKO負けが再現されるだろうと予想。「イノウエの卓越したスピード、パワー、技術によってネリは再びKOされると思う。そもそも、4団体統一王者と12ラウンド戦い続けるのは長すぎる」と主張していた。記事では20人のうち全員が井上勝利を予想している。

○…Amazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上―ネリ戦のほか、元K-1王者・武居由樹(大橋)がWBO世界バンタム級王者ジェイソン・マロニー(豪州)に世界初挑戦。井上の弟のWBA世界同級王者・拓真(大橋)が同級1位・石田匠(井岡)と2度目の防衛戦を行う。WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は同級3位・桑原拓(大橋)と初防衛戦。同じ興行で世界戦4試合は国内史上最多となる。

THE ANSWER編集部

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