唯一の飛び地の村、北山村で観光筏下り始まる

全国唯一の飛び地の村、北山村で、きょう(3日)、恒例の観光筏下(いかだくだ)りが始まりました。

急流を進む観光筏下りの初便(5月3日/北山村北山川)

観光筏下りは、かつて、切り出した木材を運搬する手段だった「筏流し」を、1979年に、北山村が観光用に復活させたもので、杉の丸太で組んだ筏に乗って、熊野川(くまのがわ)の支流の北山川(きたやまがわ)およそ5・5キロを筏師(いかだし)の竿(さお)さばきだけで下り、急流や渓谷美などを楽しむアトラクションです。

完全祈願の神事(5月3日/北山村音乗の観光筏下り乗り場)

就航にあたり、この日、午前10時20分から、就航式が行われ、安全を祈願する神事などのあと、65人の乗客を乗せて、今シーズンの第1便が、出航しました。

就航式で、北山村の山口賢二(やまぐち・けんじ)村長は、「筏下りは、今年で47年になる。去年、国の林業遺産に認定されたことから、今後は、観光だけでなく、文化としても、長く残していかなければならない」と筏下り技術の重要性を強調しました。

筏下りが初めてという和歌山市の50代の女性は「自然の緑がいっぱいで、それが水に映ってきれいだと思った。何より筏師さんの話がすごく楽しく、また、急流の水しぶきもキャーキャー言いながら楽しく乗れた」と話していました。

観光筏下りは、9月末までの運航で、5月と6月は、土曜・日曜・祝日のみ、7月からは、木曜を除く毎日、いずれも1日に2便ずつ運航されます。乗船は10歳から75歳までの完全予約制で、予約は、北山村観光センター、電話0735・49・2324、または、ホームぺージから行うことができます。

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