第1四半期のGDP伸び率2.7%

特区政府統計処は5月2日、2024年第1四半期の経済統計(見込み)を発表した。3日付香港各紙によると、第1四半期の域内総生産(GDP)は前年同期比2.7%増となり、市場予想の0.8%増を上回った。昨年第4四半期の伸び率は4.3%だった。季節的要素を考慮したGDP伸び率は前期比2.3%増となり、これも市場予想の0.9%増を上回った。第1四半期の民間消費支出は前年同期比1%増加したが、政府消費支出は前年同期比3%減少した。

政府報道官は、香港経済は今年第1四半期に緩やかな成長を記録したと述べた。今後については、香港の観光客受け入れ能力が回復を続け、政府がイベント経済の促進に努めていることから、インバウンド観光客のさらなる回復がサービス輸出を下支えするとみている。地政学的緊張と金融引き締めは引き続き製品輸出に影響を与えるとみられるが、これまでのところ外需が好調に維持されているため、輸出実績は若干改善する可能性が高いという。家計所得の増加と政府のさまざまな政策によるムードづくりが個人消費を支えるといえるが、市民の消費パターンの変化が足を引っ張る可能性があるとみる。経済は成長を続けており、固定資産投資を後押しすることになるが、金融引き締めが長期化すれば、経済信頼感や経済活動が打撃を受ける可能性があると述べた。

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