「いやあ、ええピッチャーです」ソフトバンク小久保監督も脱帽するしかなった西武・武内夏暉の快投 カード5度目の1点差試合

6回2死三塁、柳田(左)を空振り三振に仕留めグラブをたたく西武・武内(撮影・冨永豊)

◆西武1―0ソフトバンク(3日、ベルーナドーム)

評判通り、いやそれ以上の投手だった。西武先発の新人左腕武内だ。試合前まで2割5分8厘と12球団トップのチーム打率を誇ったホークス打線だが、8回4安打無失点の好投を許しプロ2勝目を献上した。

3番柳田、4番山川、5番近藤とホークス打線が誇る主軸3人を無安打に抑えたのだから、本当に素晴らしい。3人が無安打に終わったのは今季28試合目にして初めてのことだった。「ホークスもドラフト1位指名したぐらいの投手ですからね。いやあ、ええピッチャーです」。小久保監督も脱帽するしかなかった。

要するに、完敗だったということだ。もちろん、シーズンは143試合制の長丁場だ。こんな試合は必ずある。だから、そこまで深く考える必要はないのだろうが、この日の失点は2四球で塁を埋め、併殺崩れの間に失った1点だけという点に、気持ち悪さを感じる。

1日の楽天戦に敗れた試合後、小久保監督は言っていた。「これからの西武三つ(今回の3連戦)と日本ハム三つ(次カードの3連戦)が交流戦前のポイントになりそうな気がするので、より引き締めていきたい」。今季西武には6戦全勝と好相性を誇っていたが、4試合は1点差勝利だった。そんな状況で喫した今季初黒星は、またも1点差。しかも、今回は嫌な形での敗戦だ。連敗だけは何としても避けたい。(石田泰隆)

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