県高校総体前特集 バレーボール女子① 地元開催の全国高校総体で日本一を目指す東九州龍谷 【大分県】

高校生アスリートの祭典・全国高校総体(インターハイ)のバレーボール女子が中津市で開催される。その県予選となる県高校総体が6月1日に始まる。今大会は上位2チームが全国高校総体の出場権を手にすることができる。24連覇を目指す東九州龍谷(東龍)が絶対的な強さを見せており、大分商業、成長著しい大分西などが残りの1枠を争うことになりそう。今回は上位争いが予想される4チームを紹介する。第1回は絶対王者の東龍だ。

春の高校バレーでは優勝した就実(岡山県)に初戦敗退し、日本一への思いは強くなった。敗戦後に新チームが始動。ここ数年で最も平均身長の低いチームとなったが、レシーブ力を徹底的に強化して、2月の全九州選抜高校大会で8連覇を達成した。そして、4月にはU-16日本代表に選ばれた忠願寺莉桜や吉村はぐみ、松尾侑和ら力のある1年生が加わり戦力は整った。

全九州総合選手権大会県予選は、全国高校総体に向けての選手選考の場となった。全4試合で圧勝し、キャプテンの忠願寺風来(3年)は「新1年生にとって初めての公式戦だったが、練習通りのプレーができたと思う。全員がやるべきプレーをして、意思疎通できていた」と一体感を強調した。

キャプテンでありチームの精神的支柱となる忠願寺風来

伝統の高速コンビバレーに182cmのサウスポー忠願寺(莉)の大砲が加わり、攻撃の幅は広がった。オポジットの忠願寺(莉)にブロックが集まれば、梶山葵(3年)や藤崎愛梨(2年)らアウトサイドヒッターが左右両サイドからスパイクを打ち込む。相原昇監督は「実力のある1年生が加わったことで、上級生はいい意味で危機感がある。練習から活気がある」と口ぶりにも自信が漂う。

攻撃力ばかりに目がいきがちだが、強化したレシーブをベースに、ブロックとの連係による粘り強い守備で手堅い試合を展開できる。相原監督は「県予選と全国での戦い方は異なる。レシーブの安定は欠かせない」と守備からリズムを生み出すことを求めている。入学した当初から地元開催となる今夏の全国高校総体を意識していた忠願寺(風)は「プレーの質を上げて、一戦一戦全力で戦うだけ。勝つことにこだわり、東龍らしいバレーをしたい」と晴れ舞台での日本一を目指す。

地元開催となる全国高校総体で日本一を目指す

(柚野真也)

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