打撃だけじゃない!ドジャースの弱点と指摘された内野守備陣でベッツが存在感。指揮官は「これからもっと良くなる」と高評価

現在、ナ・リーグ西地区首位に立ち、唯一、貯金をマークするなど2位以下を引き離しているロサンゼルス・ドジャース。大谷翔平の加わった、リーグ屈指の打線がチームの原動力となっていることは、ここまでの戦いをみても明らかだ。

その中で、大谷、フレディ・フリーマンと並ぶ「MVPトリオ」の一人、ムーキー・ベッツが攻守で存在感を放っている。開幕から常に3割を大きく超える打率を叩き出し、リーディングヒッターとして君臨。さらに、守備面では今季、セカンドからショートへコンバートとなったことで、こちらもファン、関係者の注目を集めている。

スター揃いのドジャース球団において、早くから“泣きどころ”とも指摘されてきた内野守備陣の改善を図るべく、背番号50がこれまでとは異なるポジションながらも、堅実なプレーを続けている。

チームの主砲であり、MVP経験者でもあるベッツのコンバートという、チームの思い切った決断は現在の順位を見る限り、功を奏したと言えるだろう。そして地元メディア『Los Angeles Daily News』でも、新たなポジションでプレーを続けるベッツの覚悟をにじませたコメントなどを伝えている。

現地時間5月2日、同メディアはベッツのここまでの守備について振り返る特集記事を配信。その中では今後、ドジャースがシーズン中にも新たなショートストップを務める選手獲得の可能性もあるなどと綴っている一方で、ベッツは「もし変更があり、セカンドかどこかに戻らなければならなくなったとしても、それは構わない。僕は気にしない。僕はただ勝ちたいんだ。もし永久にショートを守るなら、その準備もできている」と語った言葉を紹介している。

また、同メディアは、「ポジション転向は彼のオフェンスに影響を与えていない」と指摘した上で、「今シーズンの彼のスタートは並外れている。昨年のナ・リーグMVP投票次点者は、打率.377、6本塁打、25打点を記録している」などとスタッツを並べ、出塁率などでもリーグ首位であることを強調している。

さらに記事では、デーブ・ロバーツ監督のコメントも掲載。ベッツにはショートを長く任せるつもりであり、現在も高く評価しているとして、「本当に、本当に印象的だ。これからもっと良くなっていくだろう」と評しているという。

勝利のために攻守で全力を尽くすという姿勢が、ベッツの言葉でも示されている。指揮官からの信頼も受けながら31歳はそのプレーで、チームの先頭に立つ。

構成●THE DIGEST編集部

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