【U-23日本 1-0 U-23ウズベク|採点&寸評】アジア王者としてパリ五輪へ! MOMは決勝ゴールの山田楓喜ではなく…

[U-23アジア杯・決勝]U-23日本 1-0 U-23ウズベク/5月3日/ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム

U-23日本代表は現地5月3日、カタール・ドーハで開催されたU-23アジアカップ決勝でU-23ウズベキスタン代表と対戦し、1-0で勝利。4大会ぶりの優勝を飾った。

前半はウズベキスタンに主導権を握られ、ボールを持てても相手の守備を崩しきれず。フィニッシュで終われないままスコアレスで終わる。

後半途中、交代カードを切ったことをきっかけに持ち直すと、終盤の90+1分に決勝弾。高井幸大がボールを奪って持ち運び、巧みなヒールで繋ぐ。藤田譲瑠チマがダイレクトで縦パスを送り、荒木遼太郎がはたくと、これ受けた山田楓喜がペナルティエリア中央で左足を振り抜き、グラウンダーのシュートをゴール右隅に決めた。

終了間際にはペナルティエリア内で関根大輝のハンドをとられ、PKを献上も、GK小久保玲央ブライアンがスーパーセーブ。1点を守り抜き、アジア王者としてパリ五輪へ臨むこととなった。

【PHOTO】U-23日本代表のウズベク戦出場16選手&監督の採点・寸評。PKストップのGK小久保をMOMに。決勝弾の山田楓も高評価
▼U-23日本代表のチーム採点「7」
序盤から相手の攻勢を受ける展開で、試合内容は決して満足のいくものではなかった。しかし、この舞台の決勝でしっかりと勝ち切った結果は称えられるべきで、チーム採点も高めの評価となった。

前半は中盤の藤田譲瑠チマ、山本理仁、松木玖生が激しいマークに遭い、なかなか前を向けなかった。そのため、前線の選手に良いパスが入らず、シュートは相手のビルドアップのミスから生まれた佐藤恵允の1本のみだった。

これまでグループステージ、準々決勝、準決勝と戦ってきた相手には感じなかったスピード、強さ、上手さがウズベキスタンにはあった。長い時間、相手の個の能力に圧倒された印象だ。

ただ、後半の途中から投入した荒木遼太郎、平河悠、川﨑颯太、山田楓喜が躍動してチャンスを作り出せるようになり、その山田楓が決勝点。大岩剛監督の采配が見事に的中した。

MOMは決勝ゴールを挙げた山田楓と悩んだが、終了間際にPKを止め、もうひとりのヒーローとなったGK小久保を選んだ。相手の攻勢を受けるなかで安定したセービングを見せ、終了のホイッスルが鳴る直前には涙を流していた正守護神を高評価。決勝点の起点となり、無失点に抑えた高井も高く採点した。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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