シーズニングとは?必要性や方法、注意点を徹底解説!

スキレットやダッチオーブンなど鉄製の調理道具は、キャンパーにとっても憧れのアイテムのひとつですよね。ただシーズニングがハードルとなり、なかなか手を出せないでいる人も多いのではないでしょうか?そこで今回は、シーズニングのやり方や必要な道具、注意点などをまとめて解説します!

シーズニングとは?スキレットやダッチオーブンを長持ちさせるために必要な工程!

具体的な手順をチェックする前に、まずはシーズニングの意味や、シーズニングが必要な理由をチェックしていきましょう!

シーズニングの意味

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一般的に「シーズニング」という言葉には、ふたつの意味があります。

シーズニングとは、主に鉄製のフライパンやスキレットに油をコーティングする作業のことを指すケースが多いです。本記事でも、コーティングの意味でのシーズニングをテーマとしています!

鉄製の調理道具は手入れをしないとサビてしまうので、長持ちさせるには油を表面にコーティングして酸化を防ぐことが重要です。

おおまかな手順は、洗剤で洗い、空焚き後に油を塗り、くず野菜を炒め、仕上げの油を塗るといった流れです。具体的な方法は後述するので、ぜひチェックしてくださいね!

また、もうひとつの意味として粉末のミックス調味料を指す言葉として使われることも。もともとシーズニング(seasoning)には「乾燥」や「調味料」といった意味があり、それらが派生して粉末の調味料を指す言葉になったといわれています。

調味料としてのシーズニングは、シーズニングソルトやハーブソルトなどが代表的です。シーズニングがあれば、料理をする際にたくさんの調味料を揃えなくても、本格的な味に仕上げられますよ。

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シーズニングが必要な理由

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新品の鉄製ダッチオーブンやスキレットには、サビ止め用のワックスが塗られています。何もせずに使うと、食材にニオイが付いてしまうため、必ずシーズニングを行いましょう。

また、シーズニングをせずにダッチオーブンやスキレットを洗って放置すると、すぐにサビてしまいます。

シーズニングは最初の一回だけでなく、お手入れとして定期的に行なうことで調理器具が長持ちするほか、油なじみが良くなり、食材が焦げ付きづらくなるメリットもあります。

なお、製品によってはシーズニング済みのモノもあります。ただし、シーズニングが不要なのは最初に使うときだけなので、お手入れとしてのシーズニングはしっかり行いましょう!

シーズニングの正しいやり方は?必要な道具や手順をチェック!

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ここからは、初めてシーズニングをするときのやり方をお伝えします。まず、シーズニングに必要な道具は以下の通りです。

  • 食器用洗剤(中性)
  • たわし(またはナイロン製のスポンジ)
  • カセットコンロ
  • 油(サラダ油、オリーブオイル)
  • キッチンペーパー
  • 耐熱グローブ
  • 箸やトング
  • クズ野菜

なお、シーズニングは本体だけでなく、フタも同じように行ってくださいね。

それでは、具体的な手順を見ていきましょう!

手順1:洗剤を使ってよく洗う

中性洗剤でスキレットやダッチオーブンをよく洗い、サビ止めのワックスを取り除いていきます。

洗う際にはたわしを使うのが理想ですが、なければスポンジでもOK。ただし、金属製のたわしは表面を傷つけてしまう恐れがあるため、使用しないでくださいね。

また、洗う前に水を張り、40℃程度のぬるま湯になるまで火にかけるとワックスを落としやすくなります。時間に余裕がある人は試してみてください!

手順2:空焚きして水分を飛ばす

洗い終わったらキッチンペーパーなどで表面の水滴を拭きとり、火にかけます。

ここで大切なのは、弱火から始めてゆっくりと加熱すること。いきなり強火で加熱すると焦げつく場合があるので注意しましょう。

しばらくすると白い煙が出てきますが、これはワックスが焼かれているサインです。煙がおさまり全体が黒くなれば、空焚き完了です!

手順3:キッチンペーパーで油を全体に塗る

大さじ1~2の油を垂らし、冷めないうちにキッチンペーパーを使って全体に馴染ませます。取っ手や裏面も忘れずに塗ってくださいね。

塗り終わったら手で触れるぐらいまで冷まし、再度加熱してさらに油を塗ります。3~4回繰り返せばしっかりと油膜を張れるので、根気強く続けましょう!

なお、空焚き後のスキレットやダッチオーブンはかなり熱くなっています。やけど防止のために耐熱具グローブを装着し、箸やトングでキッチンペーパーを動かしてくださいね。

手順4:くず野菜を炒める

オイルを塗り終わったらくず野菜を炒めます。スキレットやダッチオーブンの鉄臭さを取り除くための作業なので、余った野菜や茎などでOK。鍋肌にこすりつけながら、野菜がやや焦げる程度まで炒めましょう。

なお、使う野菜はニンジンや大根などの根菜類が良いとされています。タマネギの皮やキャベツの芯などもおすすめですよ。

手順5:仕上げの油を塗る

仕上げに大さじ1程度の油を塗り、冷めればシーズニングは完了!新聞紙などで包み、通気性の良い場所で保管してください。

新聞紙は湿気を吸ってくれる効果があるといわれており、スキレットやダッチオーブンのなかにも入れておくのがおすすめです。包んでおけば、キャンプに持っていく際に、ほかのギアに油が付着するのも防げますよ。

自宅で頻繁に使う場合は、キッチンにぶら下げたり置いておいたりしてもOKです。

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シーズニングを行う際の注意点は?失敗しないためのポイントを解説!

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ここからは、シーズニングを行う際の注意点を解説します。スキレットやダッチオーブンを長く大事に使うためにも、しっかりとチェックしておきましょう!

油を塗る量に注意

油を塗る際には量に要注意です。たくさん塗ってしまうと、油が酸化して固まりになってしまいます。

さらに、油を塗りすぎるとムラができやすく、うまくコーティングができないことも。油を塗るときはキッチンペーパーによくなじませ、薄く均等に塗るのがポイントです。

また、水分を十分に飛ばせていない状態で油を塗るとサビの原因になるので、水分をきちんと飛ばすのも大切ですよ。

急激に冷やさない

熱したスキレットやダッチオーブンに冷水をかけるなど、急激に冷やすとヒビが入る恐れがあります。

鉄は蓄熱性が高く、自然に冷やすのには時間がかかりますが、長く使うためにも注意しておきたいポイントです。

また、ぶつけたり落としてしまったりしてもヒビが入ることがあるので、大切に取り扱いましょう。

メンテナンス時は洗剤を使わない

新品を初めてシーズニングするときには本体を洗剤でよく洗いますが、お手入れとしてのシーズニングで洗剤を使うのはNGです。

洗剤を使うと、シーズニングでできたコーティングがはがれてしまいます。調理後の洗浄は、基本的には水とたわしで汚れを落とし、洗剤を使うのはどうしても汚れやニオイが気になるときだけにしましょう。

シーズニングをマスターして一生モノの道具に育てよう!

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今回は、シーズニングの方法について解説しました。

シーズニングは手順が多いですが、やること自体はそれほど難しくはありません。丁寧にメンテナンスをすれば、スキレットやダッチオーブンが“一生モノの道具”になることでしょう。

今回の記事を参考に、ぜひ鉄製の調理器具を育ててみてくださいね!

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