ボブ・アラム氏 井上尚弥の海外進出「ありえない。日本は軽量級の中心」

ボブ・アラム氏

スーパーバンタム級4団体統一戦でWBC同級1位ルイス・ネリ(29=メキシコ)と対戦する4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)と契約している米大手プロモーターのトップランク社のボブ・アラムCEO(92)は4日、日本が軽量級の中心であるとし、今後に井上が国外で試合をすることは「ありえない」との考えを示した。

この日、横浜市内で行われたボクシングの4大世界タイトルマッチ(6日、東京ドーム)の記者会見に出席したアラム氏は、井上がこの一戦を突破した後のプランを問われると、「まずはこの結果を見たい。(大橋ジム会長の)大橋(秀行)さんとの話では年内はこの階級にいようということになっている。その後、もしかしたら(メキシコのIBF世界フェザー級王者ルイス・アルベルト)ロペスあたりと対戦する話もなきにしもあらずだが、まだ何も決まっていない」と語った。

本場米国など海外進出を井上に求める声もあることには「私の考えでは、井上尚弥が日本の外で試合をするのはあり得ない。ばかげているとも言える。なぜならば、日本であれほどの人気と強さを持つ選手はいないからだ。そして日本は現在、軽量級の中心になっている。井上が国外で試合をするのは何のためだと聞きたい」と力説した。

昨年12月の井上の前戦後には、オイルマネーを背景に多くのビッグマッチが開催されているサウジアラビアからオファーが来ていることを明かしていた。そのことを問われると、「サウジは常に世界トップクラスの選手を求めている。井上にもオファーがあるかもしれないが、それに関しては、金額、時期を大橋さんが考えないといけないかもしれない。しかしビッグマッチをたくさんやってきた私の経験からすると、会場は盛り上がるだろう」と返答した。

モンスターは〝世界の中心〟日本で戦い続けるのだろうか。

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