東京Dでバンタム級日本人対決 井上拓真V2へ「一番強いのは自分」 挑戦者石田「熱い試合でKO」

タイトルマッチに向けた会見に臨んだ井上拓真(左)と石田匠【写真:Getty Images】

Amazon プライム・ビデオで独占生配信

ボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦が6日、東京ドームで行われる。4日は神奈川・横浜市内で会見が開かれ、2度目の防衛を狙う王者・井上拓真(大橋)、2度目の世界挑戦となる同級1位・石田匠(井岡)らが出席。34年ぶりの東京Dボクシング興行へ、心境やコンディションなどを明かした。戦績は28歳の拓真が19勝(5KO)1敗、32歳の石田が34勝(17KO)3敗。

日本人対決は早くも火花が散った。拓真は「BUST THE LIMIT(限界を超えろ)」の文字が入った特製Tシャツを着用。「コンディションも体重も凄くいい感じ。過去イチで仕上がっている。明後日の試合が凄く楽しみ」と充実した表情を浮かべた。

メインイベントは、拓真の兄の世界スーパーバンタム級4団体統一王者・尚弥と元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)の歴史的一戦。井上兄弟が同じ興行で世界戦を行うのは、2019年11月以来4年半ぶりだ。

同興行では、同門のWBO世界同級5位・武居由樹が王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に世界初挑戦。バンタム級はWBC王者・中谷潤人(M.T)、IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)が君臨し、活況を呈する。拓真は「一番強いのは井上拓真だと見せたい」と力強く言い切った。

石田匠も気合い「自分がKOで勝ちたい」

拓真は相手の印象について「コンディションも凄く良さそうなので、当日はバチバチの試合になると思う」と熱戦を宣言。「久々の日本人対決。自分自身も盛り上がっている」と高揚感を口にした。「前回のように熱い感動を与えられるような試合内容にしたい。今後の統一戦に向けて必ず勝ちたい」と意気込んだ。

前回2月24日の初防衛戦では世界戦初のメインイベントを務め、同級9位ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)に9回44秒KO勝ち。涙のKO防衛を果たした。わずか2か月強と短い試合間隔だが、ほぼ無傷で終えたため東京D興行に参戦。試合後1週間もしないうちにロードワークを再開し、9日後にジムワークも始めたことで肉体は試合モードのままV2戦を迎える。

2017年10月以来2度目の世界挑戦で悲願の王座奪取を狙う石田は、19年春など過去2回大橋ジムへ出稽古。尚弥、松本亮とスパーリングをし、拓真も動きを見ていた。163センチの拓真が自身より10センチ高い石田をどう迎え撃つか注目される。石田は「世界王者になるためにやってきた。熱い試合をして、最後は自分がKOで勝ちたい。明後日(ベルトを)自分が巻く姿を想像できる」と自信を見せた。

○…興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上兄弟と武居のほか、WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が同級3位・桑原拓(大橋)と初防衛戦を予定。同じ興行で世界戦4試合は国内史上最多の規模となる。

THE ANSWER編集部

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