ソフトバンク強打の6年目捕手、「タマスタ初安打」から巻き返す 春季キャンプ初日の肋骨骨折でリハビリ3カ月 現在は打球速度170㌔に

6回無死一塁で右前打を放つ渡邉陸

◆練習試合・ソフトバンク3軍4―3四国アイランドリーグplus愛媛(4日、タマスタ筑後)※6回制

ソフトバンクの渡邉陸捕手(23)が、タマスタ筑後での今季初安打を放った。「2番捕手」でフル出場。6回無死一塁から直球を右前に運んで好機を拡大し、一挙4得点の猛攻をお膳立て。「ほっとした」と笑った。

2月の宮崎春季キャンプ初日の打撃練習中に、左第1肋骨(ろっこつ)を疲労骨折。約3カ月のリハビリ生活を送り、4月中旬からの3軍の韓国遠征で復帰。今回の愛媛3連戦(2~4日)が、今季初のホーム戦だった。

2日は4打数無安打。3日は1打数無安打ながら、3四球を選んだ。大道典良3軍打撃コーチは「昨日(3日)から、低めの変化球の見極めができてきた。下半身の粘りが出てきた」と語る。

今季が6年目。オフの自主トレで肉体改造して体重を102キロまで増やした。満を持してキャンプインしながらのアクシデントを「まさか初日にけがをすると思わなかった。信じられなかった」と振り返る。

リハビリの間に「(オフに)体を大きくしてトレーニングをした負担もあったと思う」と体重を4キロ減らした。さらに「オフはドライブラインでやったことをしていたけど、今は実戦なので(フォームが)ちょっと変わり、ある程度固まってきた」と明かす。

最近の測定では、打球速度も170キロが出たという。この日は2打数1安打。「毎試合、毎試合が勝負。出せるものは全部出して、いい結果を見せていきたい」。スタートで出遅れた分、巻き返しを誓う。(浜口妙華)

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