三沢・記念館で「修司忌」 個性、魅力今も

文学碑の前に献花する参列者=4日午後1時ごろ
寺山作品をオマージュした「われに五月を」を朗読する堀口中家庭科部の生徒たち=4日午後1時ごろ

 青森県三沢市ゆかりの劇作家・詩人の寺山修司(1935~83年)の命日に当たる4日、同市の寺山修司記念館で「修司忌」が行われた。寺山の短歌が刻まれた顕彰文学碑前に、全国から訪れた約250人のファンが弔いの花を手向けた。

 参列者は献花すると、目をつむって静かに手を合わせていた。同市の堀口中学校家庭科部の部員7人は、寺山の第1作品集をオマージュした「われに五月を」を朗読した。部長の榊朱音(しゅあん)さん(3年)は「間や語りの調子を工夫した。堀口中の朗読を聞きたいと思って(修司忌に)来てくれる人が増えれば」と話した。

 強烈な個性を持った寺山は奇才とも言われる。青森市の団体職員野呂拓男さん(47)は、ユーチューブで寺山作品を知って興味を持った。「(作品の)意味があまり分からなかったので、初めて来てみた。これを機に勉強してみたい」と話した。

 この日は、青森市を拠点に活動する舞踏家の福士正一さんらによる演舞や、俳優の三上博史さんによるライブも行われた。

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