レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士

 今季初の3時間の時限レースとなったスーパーGT第2戦富士、GT500クラスの決勝はレース中盤までは大きなアクシデントもなく進行したが、後半は一転。ファイナルラップまで、さまざまなハプニングに見舞われることになってしまった。ここではレース直後に把握できた、またはドライバーに聞くことができた事案いついて、お届けする。

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︎佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16):**97周目にトヨペット100Rコーナーで飛び出し、そのままピットへ。15位。
「それまでまったく兆候がなかったのですが、突然1コーナーでステアリングが固まってしまって、それでも一瞬で、すぐに普通に戻ったのでそのまま走っていたのですけど、100R(トヨペット100Rコーナー)で完全に固まってしまいました。そのまま飛び出して、ぶつかるしかないような状況だったので、ステアリングを強く握って耐えていました(結果的にタイヤバリア手前でストップできた)。手の皮が少し剥けたような状態です(苦笑)。そこからずっと重ステ(パワステが効かない状態)でピットまで戻ってきましたが、重ステだったので、コースの留まって走るのもヤバかったです。他のシビックでも起こる可能性があるので、原因をきちんと究明したいですね。パワステがないと走ることができないです。ステアリングが石のように固かったです」

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︎大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT):**ファイナルラップのチェッカー手前でリヤハッチが吹き飛び、ピットロード出口にマシンを止めた。12位。
「止まった原因はタイヤのバーストでした。最初、Bコーナー(ダンロップコーナー)でいきなり右フロントタイヤがロックし始めて、チームには無線で「何かおかしい」と伝えていたのですけど、そのあとは振動とかもなくてそのまま後から24号車(リアライズコーポレーションADVAN Z)も来ていたので最終コーナーまで耐えていたのですけど、最終コーナーを立ち上がってアクセルを踏んだら振動し始めて、いきなり『バン!』と破裂してしまいました。左のリヤタイヤでした。ゴールまで何かあったら嫌でしたので、そのままストレートの右側に避けて、ギリギリ後には抜かれずにバーストしながらチェッカーを受けられたのですけど、怖かったですね。まあ、しょうがないですね」

チェッカー手前でタイヤバーストに見舞われた64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTだったが、大草りきが落ち着いてマシンを安全な場所まで運んだ。

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︎松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8):**111周目のストレートでスローダウンして、そのままピットへ。結果は17位。
「ホンダ勢同士で前も後も他にマシンがいなかったので、あそこであれだけバトルできました。お客様にはいいレースを見せることができたのかなと思います。ただ、こちらとしては何が壊れたのかまだ原因はわかっていないのですけど、残念ですね。あの周のヘアピン(アドバンコーナー)を立ち上がったあたりから何かおかしくて、セクター3はどうにかなったのですけど、最後は最終コーナー立ち上がって直線でトップギアに入らなくて、シフトがスタックしてアップできなくて、もうダメだと。無理してエンジンとか壊れるのも嫌でしたのでピットに戻りました」

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︎37号車Deloitte TOM’S GR Supra**
ピットストップ時にジャッキが降り切っていない状態でエンジンが掛かってしまい、ドライブスルーペナルティ。入賞まであと一歩の11位でフィニッシュ。

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︎14号車ENEOS X PRIME GR Supra**
前日の予選Q2のアタック時のスピンでタイヤ4輪にフラットスポットができてしまい、タイヤメーカーからもNGが出て4輪交換のためピットスタートに。決勝でのマシンはトップクラスに速く、最終的に8位まで順位を上げて入賞を果たした。

予選のスピンでタイヤ交換のためピットスタートとなったENEOS X PRIME GR Supra

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