韓国の“女王”イ・イェウォン 日本ツアー本格参戦の可能性は?

ここまで3日間でフェアウェイキープ失敗は6ホールだけ(撮影/中野義昌)

◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 3日目(4日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6665yd(パー72)◇晴れ(観衆8156人)

日本ツアー初参戦で通算10アンダー単独首位に立って最終日を迎えるイ・イェウォン(韓国)。昨季3勝を挙げた韓国女子ツアー(KLPGA)で賞金ランキング1位となっているが、同じくトップだったポイント制の年間MVPに当たる「KLPGA大賞」の方が「少しだけ重要視されています」と説明する。「70.7065」でナンバーワンの平均ストロークを含め、まさに韓国の“女王”と呼ぶにふさわしい実績だ。

現在世界ランキング35位。4週後の30日に開幕する「全米女子オープン」(ペンシルベニア州ランカスターCC)、さらに3週後の6月「KPMG全米女子プロ」(ワシントン州サハリーCC)といった出場権を持つ大舞台には参戦を見送る意向を示している。

「体力的なことであったり、全体的なスケジュールを考えて決めました」と話し、同時期はKLPGAでの戦いを優先するもよう。7月「アムンディ エビアン選手権」(フランス・エビアンリゾートGC)を自身初のメジャーとして予定に組み込んでいるという。

ファンからの愛称は「パーフェクト・バニー」(撮影/中野義昌)

プライベートの旅行で日本を訪れたこともあり、「お寿司も和牛も、日本食は全部好きです」と笑う。2日目を終えた時のインタビューでは、優勝すれば権利を得られる日本ツアー本格参戦の可能性を問われ、「両親やコーチともしっかり相談しないといけないですが、もし優勝できれば、素晴らしい機会なのでぜひ参戦したいというのが個人的な意見」と意欲もにじませていた。

日本ツアーの2年連続年間女王・山下美夢有に3打差をつけて臨む最終日最終組での直接対決。「周りのスコアは意識せず、自分のスコアだけに集中して一打一打を大切にプレーしていければ、もしかしたら勝てるかもしれない」。謙虚な意気込みが、21歳らしからぬ冷静さを際立たせた。(茨城県つくばみらい市/亀山泰宏)

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