「浦和の方が人が入るし…」カタール戦の重圧へっちゃら、強心臓の左SB大畑歩夢がパリのピッチへ意欲【U―23日本代表】

羽田空港で報道陣の取材に応じる大畑

パリ五輪の出場権を獲得したサッカー男子のU―23(23歳以下)日本代表は4日、国内組がカタールから羽田空港に帰国した。左サイドバックとして6試合中、決勝トーナメントの3試合を含む4試合でスタメン出場し、アジア王者に貢献した大畑歩夢(浦和)=北九州市出身=は「浦和でそんなに長く試合に出ていなかったけど、代表で出ることができて、コンディション的にも上がった。自分の自信にもなった」とうなずいた。

J1鳥栖でデビューし、2021年に浦和に移籍。23歳ながら多くのJ1出場経験を持つが、今季のリーグ戦は5試合で1試合の先発にとどまっていた。それでも、勝てば五輪切符が決まる準決勝のイラク戦では1―0の後半に左サイドでボールを奪った直後に2人に囲まれながら、粘って交わし中央にボールを供給。勝利を決定づけるゴールへの起点となった。

大畑は「サイドバックの選手として守備のところで、まずはやられないこと。プラスアルファのところで攻撃で違いを見せる。これは浦和でも求められているところだし、代表でも求められている。そこは積極的に仕掛けていきたい」とさらなる成長へと意欲を見せた。

完全アウェーだった準々決勝のカタール戦でも冷静で堅実なプレーを披露。「浦和の方が人が入るし、アウェー感というのは全くなかった。緊張感やプレッシャーもなく、プレーができたと思う」。強心臓のサイドバックが、18人と狭き門となるパリ五輪メンバー入りに向けても、一層のアピールを目指していく。

日本はパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア・カップで優勝。決勝ではウズベキスタンに1―0で勝ち、2016年大会以来4大会ぶりの優勝を果たした。五輪は8大会連続12度目。パリ五輪のサッカー男子は7月24日にスタート。1次リーグはパラグアイ、マリ、イスラエルと同じD組に入る。

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